怪獣映画なんだけど、前半は宇宙冒険映画で怪獣はなかなか出てきません。ギララは後半にならないと影も形もない。前半は火星への有人ロケット打ち上げ、乗務員の一人が具合悪くなって月基地に寄り道、そして火星に近づくと謎の円盤UFOに進路妨害されるという話です。
描かれるのは乗組員のやりとり。いざこざ。恋の三角関係。なんだこれ?みたいな。怪獣映画だと思って見始めたら、宇宙を舞台にしたドロドロした人間関係のドラマを見せられてとまどってしまう。
着流しでドスを振り回したほうが似合いそうな和崎俊哉を原田糸子とペギー・ニールがとりあう謎の恋のトライアングル。外国人俳優が何人か出てくるけど、この頃の特撮映画のお約束でみんな日本語吹き替えで喋ります。
原田糸子とペギー・ニールがお互いが同じ男を狙っているのをわかって、それを表面上はなんにもないかのように装いながら、どうにか相手を出し抜いて和崎俊哉と親密になろうと接近していくのが、なんだかおかしくておもしろくて。
いったいわたしは何を見ているのだ……みたいな。宇宙ロケットのミニチュア映像や船内でのトラブルでの映像などは、今のCG映像にくらべればおもちゃみたいなもので見れたものじゃないけど、人間関係のほうがおもしろくて意外と退屈はしませんでした。
月面基地で檜風呂に入ったり、体調不良のやつにかわって乗務しなきゃいけなくなった外国人が、おれはこんなかわりはしたくなかった、地球にかえるんだと暴れ出してリーダーたちと乱闘になったりするのも味わい深いです。
なんかよくわからないんだけど、この乱闘は画面が切り替わると何もなかったようにおさまってて、あれだけ暴れていた外国人も普通にリーダーの指示にしたがってて、さっきの乱闘はなんだったんだみたいな。
ところどころつながりがおかしいというか、人物の行動が変に思うようなところがあって、それも奇妙なムードをかもしだす要因なのか。
で、火星に行きたいのに近づくと謎の円盤が妨害してくる。ロケットに付着した謎の発行物体を採取。火星行きは断念して地球に帰還します。その持ち帰った物体が羽化、成長して怪獣ギララになっちゃうの。
未知の危ない物体を簡単に地球に持ち帰りすぎ。軽いんだよなあ。謎のUFOが残した未確認物体をもってかえってきて、すぐにみんなで飲みに出かける。なんだろう、軽いっすね。この映画の中の宇宙局の人はみんな軽い。
まあ、飛行機で海外行くぐらいの感覚で宇宙への航行がされる時代なんだろうけど。それで怪獣ギララはエネルギーを吸い取り巨大化しながら、関東各地を暴れまわります。ギララのデザインがなんともいえない。
触覚みたいなのが2本はえてて、バネでびよんびよんなるのがかわいいねみたいな。くちばしみたいなのがあるから鳥っぽいかな。あちこち移動して街を破壊しまくるギララ。発電所のエネルギーをすいとったりして猛威をふるいます。
戦車や戦闘機で爆撃しても効き目がありません。地球の兵器でははがたたない。かくなるえは原爆をギララに撃ち込むかという話もでてきていたが、ロケットに付着していた物質、ギララの羽化した抜け殻の物質を月面基地で解析。
そこから抽出した物質ギララニウムでギララを包み込めば退治できるのではと作戦が実行される。それでなんやかんやと危機がありながらも、ギララニウムがまにあってギララは溶けてもとの発行体に戻る。
これは人類には手に負えないものかもしれないと、ロケットで宇宙のかなたにうちあげて一安心。恋のトライアングルの勝敗は、原田糸子に軍配があがります。いったいなんだったんだ、この映画。
でも嫌いじゃないですね。テーマソングのギララのロックがごきげんだし、けっこうおもしろく見れたよ。