その部分が安っぽい昔の刑事ドラマみたいでまったくいらなかった。太陽にほえろかよみたいな。刑事のマキタスポーツとかくさいいい演技してたけどね。昔の刑事ドラマみたいで笑えるシーンがいっぱいあった。
捜査に協力しないやつの怪我の傷をグリグリやって脅すとか、ラーメン屋で張り込みとかしてたりさ、大げさに大人数で犯人を待ち受けてるのに取り押さえに失敗とかさ。刑事コント。
犯人にまた拳銃を奪われて自殺されるという大失態をおかす。この刑事たちの茶番劇がまったくいらなかった。見たいのは保護司の有村架純と前科者たちの交流がどうなるのかっていう部分なのに、そこが薄っぺらいのです。
いや、薄っぺらくはなかったですかね。有村架純にもトラウマになってる出来事があって前科者たちと同じように傷つき、誰かの助けを必要としているっていうのは十分描けてた。有村架純のダークサイドと前科者たちのダークサイドがお互いを助ける形でどうにかなっていくみたいなのだけで良かったのになあ。
森田剛が更生しようと順調だったのに、突然あらわれたサイコな弟に巻き込まれる形で転落していくという昔の刑事ドラマみたいな話がメインになっちゃってる。保護司が主人公である意味合いが薄くなってしまってる。
なんか残念だったなあ。おもしろくないわけではなかったけど、保護司の話である意味があんまりないなみたいな気がして、どうもイマイチだったですね。
無理やりサスペンスなシーンを作ってるのもなんだかなあっていう感じでした。
母親を殺した父リリー・フランキーのところを襲撃する森田剛の弟。ちょうど有村架純が訪ねてきてて、幸せだったときのホームビデオを見てて、その幸せだった時代と今の不幸な時代とがオーバーラップするみたいな見せ方なんだけど、強引すぎて逆に冷めたな。
見せ場を作るための展開と状況設定でなえる。
森田剛が弁護士に復讐を計画してるとわかったところも、なんで若い刑事は真っ先に有村架純に連絡するのか意味不明だった。病院に連絡するとか、病院にいる刑事に連絡するとか、チームの刑事に言うとかするのが普通なのに、なぜか有村架純に連絡して、自分も一人で病院に急行。
わけがわからない。無理やり止めに行くのが間に合うか間に合わないかのサスペンスを作ろうとしてて冷めてしまう。それでなぜか有村架純が先に到着して、森田剛を説教して説得するということになるんだけど、無理やりサスペンスシーンにしてるもんだから、全然感動とかないんです。
森田剛は牛丼をごちそうになったり、よく世話やいてもらって有村架純に恩義を感じていたみたいだけど、それでも弟を説得できず、自分でも復讐をしようと行動してたわけなので、あんなぐらいで説得できるとは思えないし。
そもそもあの状況になった森田剛が弁護士に復讐するのか、そういうキャラクターなのかというと全然そういうキャラじゃなかったから、これも変なサスペンスのためのサスペンスで良くなかったですね。
弟の意思を継いで復讐を完結しようとするようなやつなら、有村架純の綺麗事の説教なんか聞くわけないし、有村架純の説得を受け入れるようなやつなら、はなから最後の弁護士への復讐は実行しないだろうし。
やっぱ、前科者と有村架純との交流のシーンが少なすぎるんすよねえ。刑事の茶番劇が多すぎてそっちに時間とられてるのが残念。
森田剛って何歳ぐらいなんだろう。最初、出てきて牛丼食ってたんだけど、森田剛って気が付かなかった。
あれ~こんな役者の人、見たことないなあ、坊ちゃん刈りがなんか変だけど、無名の人かななんて思って見てたら、よく見たら森田剛だった。若い時の森田剛のイメージでとまっていたので、わからなかったんだなあ。
せっかく森田剛がいい味だしてたのに、変な刑事ドラマみたいな話になってて残念だったですね。