トム・クルーズが主演。若いですね。トム・クルーズって目が細いイメージなんだけど、若い時のトム・クルーズって目つきが鋭い。若くてバリバリやるぜっていうハングリーさが目に出てたのかな。
いつもニコニコ、ファンサービスを忘れない好々爺のようなイメージがあるトムですが、若いときはギラギラしてたんすね。
成績優秀なんだけどお金には困ってます。奥さんは小学校の教師。トムもバイトしてなんとか生活費を稼いでいる。愛車はボロボロのトヨタのセリカ。トップ5位に入るぐらいの優等生なのでいろんな法律事務所からリクルートがある。
その中から条件のいい事務所に入ることにする。やる気満々。給料はいいし、でかい家に住み、ベンツをもらって右折左折を繰り返す。前途洋々な新人弁護士。仕事はハードで家にかえる暇もないぐらいで妻とはすれ違っていくけど、まあ、そのうち子供でもできたら落ち着くよと同僚から言われる。
ジーン・ハックマンが教育係でよーしやるぞーっていうときに所属弁護士が亡くなる。社史を見ると何年かごとに弁護士がなくなってる。死亡率高すぎないかみたいな。そこにFBIのエド・ハリスが接触してきて事務所を調べてると言われる。
うん?もしかしてこれやべーやつ?みたいな。気がついたときには、もう遅く、トム・クルーズは事務所からもFBIからも監視されて追い込まれていく立場になっちゃう。
これは怖い。破格の条件で優秀な新人を引き入れる。そして高い給料、良い生活を堪能させて何年もたったところで会社の裏の顔を知らせて協力するように仕向ける。そこで逆らったら消されるというシステム。
結婚推奨、子作り推奨の家庭的な法律事務所に見えたが、それは弱みが増えれば事務所に従うしかなくなるからという反社の手口だった。最初に甘い汁吸わせて弱みもいっぱい増えたところで逃げれないようにする。
まあ、それでトム・クルーズは生き残りをかけて法律事務所とFBIと両方から逃げ切れる策を考えるってわけ。秘密の書類をゲットするためにあれこれやるのが、なんかミッション・インポッシブルみたいで笑えた。こんなときからすでにMIみたいなことやってる!って。
走り回って窓から飛び降りたり、天井のパイプにつかまって隠れたりと、イーサン・ハントじゃないかみたいな。まあ、活躍するのは奥さんですけどね。
あれこれやって最終的には弁護士は依頼人にたいしての守秘義務があるから、秘密は墓場までもっていきますということでマフィアに納得してもろてトム・クルーズは生き延びます。FBIには別件での不正の証拠を渡してそれで事務所を起訴しろということで収める。
また一からやり直しだということで、ボロボロのセリカで豪邸を去っていくトムと奥さん。ハニートラップにひっかかって浮気したトムを許せないと言ってた奥さんですけども、やっぱりトムと長年辛苦をなめてきただけに絆は深いようで戻ってきます。
トムに黙って命がけでジーン・ハックマンに睡眠薬飲ませてファイルを手に入れる作戦をかってにやったりしてたから、やっぱりトムが好きってことなんだろね。
仕事、高い給料、豪邸、ベンツ、未来の栄光、いろんなものを失ったけど、奥さんがいればなんとでもなるだろうみたいな。振り出しに戻ったけど、いちばん大事なものは失ってないぞみたいな。
そんな話かな。サスペンスとしてはけっこう間延び感があります。上映時間が中途半端に長い。2時間半ぐらいあるのは、トムと奥さんが心情を吐露するシーンがけっこういっぱいあったり、ジーン・ハックマンのシーンもけっこう長かったりするからです。人物描写っていうやつがけっこう長い時間とってる。
サスペンスにしぼった作りなら110分ぐらいでテンポよくなったかも。