長いとよくできてたとしても、やっぱり長いって思っちゃう。昔の90分から110分ぐらいの小気味いいサイズが好きですね。ぽーん、ぽーん、ぽーん、ってテンポ良く次から次へと展開していく心地よさ。無駄な人物描写なし。いいですね。
最近の映画は、主人公が悩んでるシーンとか過去のしがらみの描写とかいれるから長くなるんだろうね。そういうの別にいらんねんけどなあっていうサービスが多くて長くなる。深みを出そうとしてやってることなんだろうけど、逆効果だね。
MIシリーズもその傾向が出てきてたような気がする。まだ新作が続くんでしたっけ。新作は原点回帰でシンプルにやってほしいもんです。トム・クルーズも若いです。1996年かあ。今のトムは年のわりには若すぎるって感じですが、このときのトムはほんとに若い。
若い粋がった怖いものなしのスパイエージェントを元気よく演じてました。大昔に1度見たぐらいだったので誰が出てるとか覚えてなかったんだけど、エミリオ・エステヴェスも出演してたんだ。全然記憶になかった。
ジャン・レノ、ジョン・ヴォイト、エマニュエル・ベアールなんかは覚えてました。ハッカー役のヴィング・レイムスはシリーズ通して出演してますっけ。1作目から出てたんだ。監督はブライアン・デ・パルマかあ。80年代、90年代脂が乗ってたときなので、出来がいいわけです。
お話はベタなスパイもの。ジョン・ヴォイトのチームがスパイの名前リストを盗もうとしてるやつの現場をおさえる任務につくんだけど、トム・クルーズ以外全滅。内部に裏切り者がいる。今回のミッションは裏切り者をあぶり出すための偽ミッションだった。それで生き残ったトム・クルーズがCIA本部から疑われる。
身の潔白を証明し、真の犯人を見つけるために、CIA本部から本物の潜入スパイの名前リストを盗み出し、それと引き換えに武器商人と取引して真犯人をおびき出すミッションをやることにします。エマニュエル・ベアールも生き残ってる。ジョン・ヴォイトの嫁なんすけど、ちょっとトム・クルーズとあやしい雰囲気です。
CIAを解雇された元スパイからジャン・レノとヴィング・レイムスをチームに引き入れる。そんでCIA本部にある金庫室の端末を操作して名前リストをゲット。あの印象的な宙吊りシーンはここであります。
なんかさ、CIAを本部も厳重なセキュリティなんだか適当なんだかよくわからないところがおかしくておもしろかった。偽の消防士に化けて堂々と侵入。天井の排気口をつたって金庫室の上からロープで宙吊り。温度変化センサーや音声センサーや重力センサーがあるので床に降りられない。
よく考えたらバカバカしいんだけど、おもしろいですよね。音をたてたらアウト。温度変化もダメ。スリルあるなあ。見せ方がうまい。ジャン・レノの背後からネズミが迫ってくる~。しかもテンポがいい。テンポが良いっていうのは重要ですよねえ。見せ方のテンポ悪いとなんか変だなって思っちゃうから。
そんでリストの取引を高速鉄道TGVの中でする。トムたち、武器商人、CIA、真犯人が列車で一同に介し攻防を繰り広げる。ヘリアクション。ヘリコプターが列車にくっついてトンネルの中まで飛んで行く。
最終バトルの前に黒幕が誰かはわかってます。死んだと思ってたジョン・ヴォイトがひょっこりトムの前に現れる。ジョン・ヴォイトがあれこれいうんだけど、それを聞いてるトム・クルーズは、ジョン・ヴォイトが裏切り者だったらすべて辻褄があうと再現映像を脳内再生です。
これはどうしてここで裏切り者を明かしたんだろ。最終決戦の列車のところでわかる展開でもよかったと思うけどなあ。謎の解明を済ませておいて、最後はアクションに集中するように作ったのかな。
まあ、ヘリコプターのアクションはめちゃくちゃというかマンガというかで、CGのクオリティもあんまり高くないんだけどおもしろかったです。
なんか古き良き時代のスパイアクションを見たなって感じです。そうそう、公衆電話がたびたび登場してたのも時代だなあって思った。スマホなんかなくて、まだ携帯電話も限られた人しかもってなかったよね。
それが今じゃ、一人1台スマホもってるのが当たり前の時代になってる。昔のスパイエージェントの装備より高性能なグッズを一般人が持ってるみたいなもんだよなあ。
スパイの描き方が時代によって変わる。シリーズを通してみていくとそのときの時代がわかっておもしろいかもね。