これはハリウッドで成功者になるには、悪魔崇拝者グループに入って生贄を捧げないとだめだっていうことかな。それぐらい成功への門は狭いという比喩なのか。
主人公はフーターズガールみたいなカフェでウィトレスしながら、女優のオーディションをうける毎日。オーディションはうまくいかなくて、いつもトイレで落ち込んでキレたりします。モーテルのルームメイトやそのお仲間たちもうだつが上がらず、パーティーで気を紛らわせる毎日。
しらんけど、ハリウッドで映画に出てスターになるのを夢見てやってくる人たちってだいたいこんな感じなのかなあって思った。
オーディションはうまくいかない。ウェイトレスのほうが本業になっていく。仲間でお互い足を引っ張り合って、あきらめきって毎日怠惰に暮らしてるお仲間たち。夢見て夢に届かずズブズブと沈んでいく。
わたしはそんなのいやだ、売れるぞという気持ちはまだある主人公。あるオーディションでいつものトイレでキレてるやつを見せてくれと言われてやってみると気に入られる。また2次オーディションで、暗闇の中で裸になってストロボの光カシャカシャでトランス状態。
合格!ということで、プロデューサーに会わせるからと呼ばれて行ってみると、なんか濃いプロデューサーの中のプロデューサーみたいなやつと面談です。浅黒くておでこのシワとかすごくて、目つきがギョロギョロ。
君を気に入った、主演にしようと言われて、喜ぶ主人公だが、プロデューサーの手が股間に伸びてきて、わかるよねみたいな。いや、わたし無理ですといったんは逃げ帰る。でもいつものお仲間たちの怠惰な様子を見ると、やっぱりわたし枕営業でもなんでもするって思ってまたプロダクションに連絡です。
そしたら変な儀式が始まって、セーラは……みたいな。そのプロダクションは悪魔崇拝者グループらしくて、セーラの素質を見込んで仲間にする儀式をほどこしたみたいな感じかな。そしたらセーラの体に異変がおきていって、セーラはお仲間たちを殺していく。
お仲間たちが生贄っていうことかな。お仲間たちの命を捧げて、セーラは新しい自分に生まれ変わって終わり。いやー、やっぱりお話が長編の話じゃないよ。生まれ変わったセーラが悪魔のちからで成功していくのを見せないと。
セーラ誕生で終わっちゃってるからなあ。その誕生の仕方の過程がそれほど楽しめないから、なんか薄い話に思えちゃう。
ハリウッドの闇、芸能界の闇をホラー映画として描いているというほどのもんでもないし、ちょっとイマイチかな。