それもそのはず、もともと舞台劇でそれを映画化したのがこれだった。俳優の演技もなんか演劇っぽい。娘役の人とか元妻とかの演技がなんか舞台劇のキャラクターだなって感じした。突然現れて、ベラベラと気持ちを叩きつけてくる。
なんか芝居ががってるんだよなあ。まあ、芝居ですけどね。感動のラストみたいな最後だったけど、うーん、そこまで迫ってくるものはなかったかなあ。
ブレンダン・フレイザーの仕事はオンライン講座でエッセイの書き方を教えてます。Zoomで生徒たちの顔がノートPCに写ってるんだけど、自分のカメラはつないでない。ブレンダン・フレイザーは体重200キロ超えてる巨漢で部屋の中を移動するのですら不自由な状態。
高血圧で心不全の兆候が進行していていつ死んでもおかしくない状態だが、看護師の忠告もきかず病院には行こうとしない。これは自殺ですよね。もう死にたいと思ってる。
太る前のブレンダン・フレイザーは昔、結婚してて娘もいる。だけど離婚してる。家族を捨てて教え子の男のもとへ去ったということがあった。その恋人も死んで今はいないみたいです。
ピザやミートボールサンドやフライドチキンをたらふく食って病院には行かない。最後に娘と和解できないかって、娘とやりとりする。娘は父親を恨んでるから、冷徹な態度をとる。お金をやるって金銭でつってなんとか来てもらう。
そしてエッセイの宿題を一緒にやるということに。まあ、娘のほうは真面目にやるつもりは一切ないんすけどね。けっこうやばいやつだったなあ。ブレンダン・フレイザーに睡眠薬入りサンドイッチを食わせてあわや殺しかけたりするし。
SNSで晒し者にしたりもするし。ろくなやつじゃない。
あと登場人物としては訪問宗教の青年がやってきます。新興宗教のニューライフっていう団体の布教で家を訪問してるとかでブレンダン・フレイザーのところに何度もやってくる。
この青年もなんかわけありで展開があるんだけど、どうも余計に感じたかな。いないほうがよかったような。ブレンダン・フレイザーと娘にしぼってもよかったような。
ニューライフというのがブレンダン・フレイザーの死んだ恋人の父親がやってる宗教団体でブレンダン・フレイザーの看護をしてる看護師は恋人の妹っていう設定。
そして臨終のときが近づき、ブレンダン・フレイザーは娘に自信をもて君は美しいとメッセージをおくる。娘が子供のときに書いた白鯨を読んだエッセイがすばらしいと。娘もちょっと悩んでるんすよ、自分らしさに。
自分らしく生きられず、死んでしまった恋人。自分らしく生きることを選んで、家族を捨てて正直な愛を選んだブレンダン・フレイザー。
娘がエッセイを朗読するなか、扉のほうへ歩いていくブレンダン・フレイザー。そこで天国に召されてエンド。
うーん、感動的に見せてたけど、はたしてこれはよかったのだろうか。まったく救いのない終わり方に見えたけど。自分はもう生きる気力はないから死を選んだが、娘には力強くいきてほしいっていうのはどうもなあ。