レズビアンのカップルがクリスマスに実家のパーティーに参加。でも、自分がレズビアンであることは家族に隠してる。クリステン・スチュワートとマッケンジー・デイビスが恋人同士で、マッケンジーの実家に行くことになる。
マッケンジーの家は3人娘がいてマッケンジーは真ん中。父親は市長選挙での当選を目指している。母親は夫をサポートするカンペンキな妻を演じ、長女は親の期待が息苦しくて弁護士をやめて別のことやってて、末娘は子供のころから頓珍漢なことやるからと親からまったく期待されてない。
まあ、親に気に入られようと子供が親の顔色うかがって育ったって感じの家庭です。マッケンジー・デイビスも親が思ういい子供を演じる生き方をしてきたので、いまだにレズビアンであることをカミングアウトできていない。
クリステン・スチュワートはルームメイトで親がいないかわいそうな子だからパーティーに誘ったということになっています。
こういう設定なら、レズビアンであることが親に知れてそこで一悶着あって揉めていろいろあって最後、なにかがあって家族がわかり合うとか認め合うとか和解するみたいな部分がドラマのメインの部分になると思う。
バレてもめるところがスタートなのになかなかスタートしません。
全然、本題に入りません。前半、中盤、後半の始めのほうまでこういう家族でこういう人でこういう事情でほんとのこと言えなくて、それが不満でクリステン・スチュワートがだんだん冷めてきて、マッケンジー・デイビスとの仲があやうくなるというのを見せるだけです。
バレたあとどうなるのかっていう部分が見たいのに、全然そこまでいかないの。メインディッシュいつでてくるのかなと待っても待っても前菜しか出てこないみたいな。
クリステン・スチュワートが不満を募らせることの描写ばかり続く。子供のいたずらで万引き犯にされるとか、どうでもいいよみたいな。いつ本題に入るんだみたいな。
それでやっと最後でバレて、娘たちもそれぞれの不満をぶちまけて大喧嘩。お、始まったぞ、どうやって和解するのかなって期待したんだけど、そしたらさ、あっさりと仲直りしてんの。
とくになにもない。なにも解決してないし、なにも変わってないのに、みんないい人みたいな感じになって終わる。いやあ、何それ?って呆れちゃう。お互い長年抱えた不満をぶちまけて、今までの家族関係は嘘だったとわかったら、そんなあっさりと収まるわけないし。
父親なんか、そうか俺がわるかったのかってあっさりと反省しちゃってて、笑っちゃうよ。家族思いのいいパパみたいになってんの。あんなので自分の非に気がつくような父親なら、娘がレズビアンであることにも、悩んでいることにももっと前に気がついてるよ。
そして1年後、最後はみんなニコニコっていう終わり方はよいんだけど、いや、その1年が一番重要だろっていうね。そこを描けよと。
設定と前フリ描写が長くて、肝心な本題の部分があやふやで終わっちゃうっていうドラマ映画でよくあるやつだったです。