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『トラップ(原題:Trap/Good Grades)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


シャマラン映画。鬼才 M.ナイト・シャマラン監督も年取って弱気になってきたのかな?って感じの映画でした。3つのアイディアを一つにした映画なんすよ。殺人鬼がコンサート会場から脱出できるか話、歌姫が殺人鬼と戦う話、夫が殺人鬼だと知った妻の話の3つが合体。

若いときのシャマランなら、どれか一つで2時間引っ張ってやってたと思うなあ。これまでの作品リストを見ると、だいたい小さなワンアディアをもったいぶって2時間やるやつばっかりですよね。

死人が死んでることに気がついてなかったとか、普通のおっさんだと思ってたら不死身の男だったとか、宇宙人の侵略だったとか、植物が攻撃してきてたとか、昔の村かと思ったら隔離された現代だったとか。

ワンアイディアだけで、よくそこまでもったいつけて引っ張れるなあって感じ。

監督も若かったし、あっと言わせるシャマラン、どんでん返しのシャマランって勢いづいてたから、できたんだろうなあと。

それがだんだん、またかよ、シャマランって引っ張るけど、オチはたいしたことないんだよなあって飽きられてきたのか、シャマランってちょっと笑う映画って感じになってきませんでしたっけ。

こいつ虚仮威しだなって。資金集めもうまくできなくなったとか、なんかニュースで見たことあるなあ。

で、アイディア一つじゃ厳しいんだったら、3つ組み合わせてどうですか~みたいな、抱き合わせ販売を始めたんだと感じたなあ。

あれだ、仮面ライダー全員集合、ウルトラ兄弟勢揃いみたいなやつ。一人じゃもう人呼べないから、あいつもこいつも全員揃えて豪華にしましたみたいな。

1本で3本のシャマラン映画見たみたいなお得感ありますセット。

昔のシャマランだったら、殺人鬼脱出ゲームだけで1本作ってたと思うんだ。

3本セットにしたからおもしろさ3倍とはいかずに、逆にどのパートも中途半端になってるように思えた。お得セットかと思いきや、どれも薄味でイマイチだったがっかりセット。

だからちょっとがっかりしちゃったな。

最初、ジョシュ・ハートネットがどうやってコンサート会場から脱出するかの映画だと思ってみてるから、けっこう早く脱出できちゃってびっくりです。

サイコパスであるジョシュ・ハートネットは、その場その場で適当なこと言って、目の前の人間に好印象を与えて、切り抜ける。

ちょっとした秘密の共有みたいな会話をして、相手と打ち解けて、自分の思い通りの行動をさせるようにもっていく。あのへんの描写はリアルなサイコパスって感じしておもしろかったです。

娘をいじめてるやつの母親とばったり会って、絡まれるんだけど適当なこといって切り抜ける。コンサートスタッフの兄ちゃんと、あっという間に仲良くなって情報を聞き出す。

警官隊がミーティングしてるところに、しれっと紛れ込んでたり、屋上で職質されても機転を利かせてあやしまれないとかね。

娘が白血病を克服したんだとか嘘いって、歌姫と一緒にステージで踊れるファンサービス・イベントに娘が選ばれるように仕向けるとか。

全部が、その場しのぎの適当なことなんだけど、相手がほっしていること、言ってほしいことを的確についてくるから、あやしまれないし、むしろ好感を持たれる。サイコパスってそういう人らしいですね。

そういう感じで最後までいくと思って見てたら、

あれ?脱出できた……、まだ映画半分ぐらいあるんだけどって思って見てたら、歌姫が主人公になって殺人鬼のジョシュ・ハートネットをいかに騙して、人質を助けて自分も逃げるかっていう話に変わっちゃう。

あれれって思って見てると、また主役が変わって、奥さんがジョシュ・ハートネットが殺人鬼ブッチャーだと気がついてて、どうにかできないかといろいろしてたっていう話になる。

最後、ジョシュ・ハートネットは逮捕されて護送されるんだけど、隠し持ってた自転車のスポークで手錠の鍵をはずして、ニヤニヤニタニタ笑っておしまい。

いたずらがバレて叱られたけど、全然こりてない子供みたいな表情をする。

この映画のジョシュ・ハートネットは子供なんだと思ったなあ。しょうもないいたずらや悪ふざけするのがたまらなく好きな少年期の男を家庭持ちの殺人鬼というキャラクターにして描いてる。

ジョシュ・ハートネットは殺人衝動があって、殺しの楽しみがやめられない。それを家族や社会には隠してる。

悪ふざけやいたずらが大好きだけど、怒られちゃうから、うまく隠して裏でこそこそやる小さい子供みたいなもんです。

エロ本を隠してる思春期の男みたいな。自分では隠せてると思ってるけど、オカンにはバレバレで、机の上に隠してたエロ本を整頓して置かれるみたいな。

ジョシュ・ハートネットも殺しを隠せてると思ってたけど、妻にはバレてた。

歌姫は娘の分身であると考えれば、娘にも正体を明かして、それを咎められる。

ジョシュ・ハートネットを追ってくるFBIの指揮官は、ジョシュ・ハートネットの母親を連想するようなちょっと高齢のおばさんっていうのも意味深だなあ。

息子の行動はすべてお見通しな母親みたいに見える。火災報知器を鳴らして騒ぎをおこして脱出しようと思ってたら、無線でプロファイラーが次は火災報知器などを鳴らして騒ぎに乗じて逃げようとするはずって言ってて、完全に読まれてて笑った。

母ちゃんはなんでもお見通しってわけ。

母親が息子の裏の顔を咎めてるというような構図に感じる。

ジョシュ・ハートネットがバラバラ殺人鬼ブッチャーになったのは、子供のころに母親からうけた虐待が原因みたいな描き方がされてます。

虐待っていうか、母親に残虐な本性を見抜かれていたことが気になってたみたいな感じなのかな。よくわかんないけど。

今でもジョシュ・ハートネットは母親の幻影をしょっちゅう見る。

母親だったり、娘だったり、妻だったり、いろんな年代の女性から、あんた何やってんの!そんなことやめなさいって責め立てられる大人になれない少年みたいな構図に見えちゃった。

やーだよ、やめないもんね~って逃げ回って、最後、捕まったわけですけど、それで大人しくするかというと、やめる気はまったくないよっていうね。

それがあの最後のニタニタ笑いなんだろ。

大人になれない少年は、やっぱり大人になれませんでしたっていう終わり方。

シャマラン映画にしては、珍しく、どんでん返しとか、衝撃のラストみたいなものがない映画になってたんじゃないすか?

ひっくり返しがあると思わせておいて、ひっくり返しがないのが、どんでん返しだっていう感じなのか。



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