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『アシスタント(原題:The Assistant)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


君は彼の好みのタイプじゃないから大丈夫だよ……。アシスタントとして働き始めた新人の1日を淡々と描いた映画。早朝、誰もいないオフィスに出勤して、深夜最後にオフィスを出るまで。夢を餌に長時間こき使われて、将来の希望は見えない。やりがい搾取される若者って感じですかね。

働いてるのは映画製作配給会社かなんかです。ハーヴェイ・ワインスタインのミラマックスがモデルになってるんだろなって感じ。

絶対的な王様として会長が君臨している会社。主人公の女の子はアシスタントとして雑用してる。スケージュールの調整とか、電話対応とか、書類作りとか、いろいろ。

だから会長がやってることのおかしさが目について気になって仕方ない。これっておかしくないか?って思うようなことがいっぱいあるんだけど、クビにされたら嫌だから、声高に言えない。

こんな雑用仕事なのにすごい競争率を勝ち抜いてもぎとった仕事なんすよ。映画製作の仕事がしたくて入社したんだけど、これ未来あるかな?って思い始めている。

クリエイティブな仕事をやりたくて入ったら、ただの雑用をえんえんとやることになって、これ未来あるのかな?って。

ゆくゆくは製作の仕事をやってもらおうと思ってる、おれは厳しいけど、君を育てるためなんだとか言ってくるから我慢してるけど、実際はそうではなさそう。

給湯室で他の女子社員が話してるの聞くと、ポストがあいても外から人を採用するらしくて、雑用からランクアップするなんてことはなさそうなんすよ。

夢をもってやってきたけど、夢を餌にこき使われてるだけなんじゃないのか、でもここでがんばれば、うまくいくんではないか。

辛いけど、あきらめたら終わり。この辛さは未来につながる辛さなんだと思おうとするけど、違和感は大きくなっていく。

一応、会社の総務か法務か人事かなんかの部署に、会長がやってることがおかしいのではと話しをしにいきます。社員の話しを聞く窓口みたいなのを会社は作ってるわけですね。

オープンに話しは聞くよっていう体裁は繕ってる。

仕事経験もない田舎の女の子を採用してホテルに泊まらせて、そこに会長が行ったらしくて、それを重役連中はいつものことだ、あそこでもあのときもやってたなと笑い話にしてる。

それおかしくないですか?って主人公が話しをするんだけど、まともにとりあってもらえない。君は嫉妬しているのか?自分の待遇が悪いと言いたいのか?とか言われて、話はもみ消されてしまう。

まあ、まだ新人だから慣れないことも多いだろうけど、がんばってみたいなあしらい方される。

大丈夫だよ、君は会長のタイプじゃないから心配いらないとか言われちゃう。確かに主人公は地味で、呼ばれた女の子はモデル体型で美人タイプなんすよ。

そんですぐに会長にそのことが伝わってるのが笑える。おまえは余計なことを考えずに、言われたことやってりゃいいんだ、このクズが!謝罪文を送ってこい!ってなって、

申し訳ありません、すぐに謝罪文を送りますとメールでカタカタタイプする。なにか会長の気に入らないことがあると、電話かけてきて謝罪文を送らせるのが日常茶飯事みたいです。

男の先輩アシスタントが二人いるんだけど、文章はこういうの書いたほうがいいとアドバイスもらいながら書く。

この先輩アシスタントは主人公と同じようなことが自分が新人のときに散々あったんだろね。だから主人公に寄り添いすぎず、かといって敵対しすぎずの、微妙な距離をとってます。

会長の嫁がものすごくめんどくさい人で、その対応を主人公にやらせたりとか、要領よくこの会社でおかしなことをやりすごすテクを身に着けてるのが先輩たちって感じ。

紙をまるめて、投げつけてくるとかウザ絡みしてくるだけで、主人公とちゃんとしたやりとりする気はなさそう。人の入れ替わり激しいんだろなあって感じ。

それに同僚はライバルでもあるからなのか、みんな腹わってフランクに会話したりしない。主人公が休みはどうでしたって話ふっても、楽しんだよって型通り返してくるだけで終わり。

同僚とも上司とも距離が遠くて孤立してる主人公。

田舎から呼ばれて採用された女の子はまったく仕事できそうにありません。やる気もなさそう。完全に会長が仕事を餌にして遊び相手として呼んだとしか思えない。

主人公は何も知らない女の子が利用されるのではと心配してたんだけど、会社の人間が言うわけ。彼女は大丈夫よ、彼女のほうもわかっててうまくやるわって。

枕営業的なことが、まったく珍しくなく、それが当然として暗黙のルールになっている。わかってて自分から会長に近づいていく人も多いってわけ。

会長の部屋に女もののアクセサリーが落ちてて、知らない女が取りに来るとかもある。

これが夢の仕事か……って疲れ切った主人公をたんたんと映していくだけなので、ただ辛いだけでした。

会長は電話でしか出てこない。ほとんどが主人公の描写。

夢を餌に搾取される若者のある1日を覗き見したみたいな映画ですね。誰にも相談できない。父親に電話してたけど、親は夢の仕事についておめでとう、最初は慣れないことも多くて大変だけど、大丈夫かって言ってくれる。

もう嫌になってるとか言えないですよねえ。大丈夫、なんとかやってるよって。これがさ、未来につながる苦労ならまだいいけど、繋がんないとしか思えないのが辛いなあ。

おもしろいのかというか、おもしろくはないです。ただ暗い気持ちになっちゃうね。


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