矢吹ジョー、力石徹、カルロス、ホセ・メンドーサ。そのあたりの回は記憶に残ってるなあ。あしたのジョー2かな。カルロスだっけ。パンチドランカーになっちゃって、あの華麗なボクシングをするカルロスがあんなになっちゃうとはって泣けてくる。
矢吹丈の未来の姿が連想されて怖くもなってくる。ホセ・メンドーサ戦で、最後にホセ・メンドーサが白髪の老人みたいになってたんじゃなかったかな。あれも印象的だったなあ。
ボクシング云々というより、命を削ってなにかを掴み取ろうとする男たちの話が熱かったです。命がけでやっても栄光はつかめない。つかめたところでそれは栄光なのかみたいな。いやー、おもしろいアニメだった。映像もよかったし。
そんなあしたのジョーの実写映画があったんだ。山Pと伊勢谷友介のやつじゃないですよ。あれよりももっと昔にあった。長谷部安春監督、石橋正次主演の1970年のやつ。これがけっこうよかったです。
いやー、ボクシングシーンに迫力はないし、古いんだけど、あしたのジョーの世界観と1970年代の日本の風景がすごくマッチしてるんすよ。それがよかった。ゴミゴミしてる泥臭い土煙臭い感じの町の風景が、矢吹丈のフーテンみたいなキャラとどんびしゃあってる。
冒頭、高層ビルの工事現場で目覚めたジョーが、街を歩きながら噴水で顔洗ったり、牛乳配達の牛乳盗んで飲んだり、公衆電話の小銭盗んだりするのが、漫画なんだけどそれほど変に見えないのがおもしろい。