主人公が謎の女と出会って、幸せになるかと思いきや、謎の女には魂胆があって、実はすべて計画されていたみたいな。ラブ・サスペンス映画。喫茶店でコーヒー飲んでたら、見知らぬ女性が紙ナプキンにストーカーに追われてるの、お願いだから彼氏のふりをしてと書いて差し出してくる。
主人公は、とまどうけど調子をあわせて彼氏と彼女の待ち合わせのような会話をあわせてやってあげる。変なこともあるもんだなとその日はそのままそれで別れるのだが、別の日にまたその女性が現れる。
レンタルビデオ屋でDVDを選んでいると、また会いましたね、偶然ですねってその女の人がいて、この映画借りるんですか、じゃあ一緒に見ましょうって誘ってくる。いや、どうみてもおかしいです。
なにこの人?こわいんだけどってなりそうなものだけど、主人公は人のいいお人好しなので、偶然ってあるんだなあ、これは運命かって感じで彼女と付き合いを始める。作家志望だけど、オリジナル作品は認められず、他人のゴーストライターの仕事ばかりやってる人なので我が強くない設定なんすよ。
作家志望なのに、自己主張が弱い人ってどういう人なんだって感じっすけどね。ときどき彼女は思い詰めたような変な感じになるときもあるんだけど、主人公はなにも疑いません。詮索せず待ってるよみたいな。
そしたら彼女が自殺未遂を起こす。あなたは何もわかってないのよと彼女の妹から渡された鍵。家にあった箱の鍵で、それをあけたら彼女の日記があって、中身を読むと……みたいな。そっからなぜ彼女が主人公に近づいたかがわかります。
彼女の妹も複雑で、ストーカー男をあやつって人殺しを計画したりとかぐちゃぐちゃやります。このへんの実はこういうことが裏ではありましたっていう話が、突拍子もないというか、ミステリー小説みたいというかであまり良いとは思えなかった。
勝手にやってればいいじゃんみたいな。しょうもないことに人生の時間を費やしてる登場人物たちというふうにしか見えなくて、ご勝手にとしか思えない。
主人公が乗るはずだった飛行機をキャンセルしたおかげで、彼女の恋人がキャンセル待ちで繰り上がって搭乗して、その飛行機が事故って恋人が死亡。主人公がキャンセルしなければ、恋人は死ななかったと逆恨みして主人公に接近する。
妹は姉の恋人にかなわぬ恋をしてて、どうせかなわぬのなら殺してしまおうと、自分のストーカー男をあやつって姉の恋人を殺そうと画策する。いや、なんなの?このひとたち?なぜそんなことをするのかイマイチしっくりこないです。
マンガや小説だったら、まあ、そうかってなるのかも。マンガだったらおかしなことでも変に感じないし。文字で表現されたらいけるのかもしれないけど、実写で映画で見せられたら、なんか興ざめする話だった。
なんか暗い顔しておもいつめた雰囲気醸し出した映像作りしてて、きれいに撮れてるんだけど、全然入り込めない。
最後はいろいろあったけど、みんな死なず新しい未来へとふみだしていくエンディングです。オリジナル小説を書いて売れっ子作家としてデビューした主人公。そこに彼女があらわれて、出会ったときと同じ、紙ナプキンにストーカー男に追われてるから彼氏のふりをしてくれと書いて差し出す。
そこで主人公は拒絶するのか、受け入れるのか。まあ、お人好しなので茶番につきあって昔と同じように調子をあわせます。二人の新しい始まりが始まるよみたいな。ハッピーエンドですね。