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『ハウス・ジャック・ビルト(原題:The House That Jack Built)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


連続殺人鬼と芸術論。ラース・フォン・トリアー監督。こわ~。怖い映画だったなあ。しかも長い。長々といったい何を見せられているのか……って唖然とした。マット・ディロン演じる殺人鬼が次々と殺人を犯していく様子をホームビデオ映像で撮ったようなチープ映像で続ける。

赤いバンに乗ってて、殺した遺体を冷凍倉庫に無造作に保存。ポーズをつけて凍らせて、写真を撮って新聞社に送りつける通称ミスターソフィストケート。何人も殺すんだけど、ぜんぜん捕まらない。

車がパンクしてジャッキが壊れて困ってるユマ・サーマンがごちゃごちゃうざがらみしてくるので、ジャッキで顔面殴って殺害。

警察を装っておばさん一人の家を訪問。あやしまれるけど年金のことだと言って部屋にあがりこんで殺害。中年女性と連れ子二人をライフルで狩りをするように射殺。

女性を殺して胸をえぐりとる。女がギャーって悲鳴あげても誰も助けにこない。周囲の家は無反応。

間抜けなこともやるし、ヘマもするし、警察に見つかりそうになったりするけど、恵みの雨が血を流してくれたり、酔っぱらいの与太話だと思われて見逃されたりして、捕まりません。

こわー。ホームビデオで撮ってるような映像なので、変に生々しくて怖い。そういう描写の合間に芸術論?みたいな話が挿入される。

ピアニストのグレン・グールドがピアノ弾く映像が流れたり、マット・ディロンが家をつくろうとこだわってうまくいかないとかがあったり。

なんの話?ってなる。マット・ディロンはいったい何者なのか。いったい何をして生計を立ててるのかよくわからない。殺人=彼にとっての芸術に没頭しています。

誰かとマット・ディロンは会話してるんだけど、相手が誰なのかはわからない。てっきり刑事とか弁護士とか精神科医とかかなって思ってみてたんだけど、最後に違うとわかります。

この世の存在ではなかった。悪魔かなんかですかね?

冷凍倉庫にどうしても開かない扉がある。フルメタル・ジャケット一発で何人同時に殺せるか試すために何人も男をさらってきて、頭が一直線上になるように並べてしばって、固定したライフルで撃とうとする。

だけど距離が近すぎてスコープで狙いがつけられなくて、もうちょっと下がろうって開かない扉をこじあけてセッティングすると、そこに知らない老人が座ってて、やあ、いつも見てたよって挨拶してくる。

この老人と芸術論を戦わせていたのか~って、なんだかよくわからないね。

銃砲店の男が通報したり、知り合いの男が通報したり、パトカーを奪ってサイレン鳴らしたままで倉庫の前に放置とかしたから、警察がやってきて冷凍倉庫の扉をこじ開けにかかる。

マット・ディロンは家を設計して建てようとしてたけど、素材が気に入らないって何度も途中で破壊していた。レンガも木材もなんか違うなあって。

謎の老人が、君らしい素材があるじゃないかって示唆。そうか、ってマット・ディロンは倉庫に放置してた死体を組み合わせて家らしきものを組み立てる。

これか、おれが建てたかった家はって、どういうこっちゃ?

その死体家の底に穴があいてて、そこから老人の案内で脱出するマット・ディロン。下水道みたいなところを進んでたどり着いたのが地獄の一丁目?

よくわからんけど、あれは死者の国の入口みたいなやつでしたっけ?日本で言う三途の川。昔の西洋画とかでよく見かける船に乗って進んで船頭がいて、まわりに死者がむらがってみたいなやつ。

マット・ディロンは地獄に落ちたのか?あの階段をあがれば元の世界に戻れる。壁伝いで戻ろうとして転落。おしまい。

よくわからない話だ。とにかく嫌な感じがする描写が続く。長い。苦行。

殺しのシーンが独特のムードで気味の悪さがすごい。ライリー・キーオだっけ。彼女が殺されるシーンのコントがめちゃ奇妙でおもしろかった。

二人で部屋で酒飲んでるんだけど、マット・ディロンがライリー・キーオのことをおまえはバカで間抜けだってバカにしまくる。わたしバカじゃないわよ、本を読まないけどとか言って、失礼しちゃうわって感じのライリー・キーオ。

いや、おまえはバカだ、おれは61人殺したとかマット・ディロンが言うわけ。え?さっき60人って言ってたよねって口を挟むと、さっきまでは60人、これから61人になるんだよ~ってマット・ディロンが言う。それがわかんないお前はやっぱり馬鹿だと。

サインペン持って来いって言って赤いサインペンもってこさせて、なにするのかと思ったら、服を脱がせて胸をはだけさせて、乳房の周りに点線をペンで書き込んでいく。

されるがままになってるライリー・キーオが変すぎておもしろい。マット・ディロンが不気味すぎて部屋から出て外にいたパトカーの警官に、友達が60人殺したって言ってる、助けて!って言う。

そこにマット・ディロンが追ってきて、そうだ、その女の言ってることは全部正しい、ほんとのことだ、おれはたくさん殺してるって喚き散らす。

警官はお酒飲んでるんですか?ほどほどにしてくださいよって去っていきます。酔っ払いの戯言だと思われたわけ。

悪かった、おれが悪かったってしゅんとしたマット・ディロン。あれ?さっきの話は嘘なのかなってライリー・キーオは安心して部屋に戻ると、鍵をマット・ディロンに奪われて出られなくなる。

やっぱりおまえはバカだ~って。おもいっきり叫んでみろ、助けを呼んでみろって、ライリー・キーオが叫んでもだれもやってこない。近所の家の明かりがつくこともない。殺人鬼がいるぞ~ってマット・ディロンも大声で一緒に叫んでも無反応。

こういう終わってる町なんだよ、ってマット・ディロンはライリー・キーオを殺して乳房をさっき書いた点線にそってナイフで切り落とす。

こわー。なにこの怖いコント。殺人コントやん。コントだけど笑えない。

またさ、その切り落とした乳房をパトカーのワイパーのとこに置くし、もう1個を財布に加工して使うし、なにやってんのっていうね。

怖くてバカバカしくて怖い。他の犠牲者たちのシーンもコント。怖くて笑えないけど、どこか間が抜けている。

なんだろ、こういうちょっと奇妙な怖さを味わいたいっていう物好きな人は見たらいい映画かな。シリアルキラーの普通のありふれたサスペンスが見たい人は見なくていいかも。長いので。



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