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『グッドライアー 偽りのゲーム(原題:The Good Liar)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


イアン・マッケラン、ヘレン・ミレン共演のミステリー。うーん、キャスティングの時点でネタバレしてるようなもんだけどね。イアン・マッケランが詐欺師で、ヘレン・ミレンを騙そうとする話なんだけど、ヘレン・ミレンが普通に騙されるだろうとは思わないから。

なんかあるんだろうなみたいな。前半はイアン・マッケランが騙す計画をすすめていって、トントン拍子に計画は順調に進んで、後半は攻守逆転、ヘレン・ミレンがイアン・マッケランを追い詰めていく。

イアン・マッケランは詐欺師。金融投資詐欺を得意とするベテラン詐欺師。架空の投資話をもちかけて投資家から金をだまし取る。手並みは鮮やか。一仕事うまくいって、それと並行して別の案件も進めていた。

恋人マッチングサイトでヘレン・ミレンを見つけて、彼女とデートして彼女と親しくなって彼女の財産をお得意の投資詐欺でいただこうってわけ。

ヘレン・ミレンは夫に先立たれた裕福な女性。孫が一人。家をキャッシュで買ったり、車をキャッシュで買ったりするぐらい余裕があって、こりゃ大当たりだぞってイアン・マッケランは彼女と親密になるように頑張ります。

家に転がり込んだりして計画は順調そのもの。イアン・マッケランはかなり冷酷な男なんすよ。詐欺の仲間から、報酬が少ないと難癖つけられたら、そいつをボコボコにしたり、詐欺の被害者が詐欺に気づいて追いかけてきたら、地下鉄に突き落として殺したりします。

平然と人を殺す詐欺師。まあ、この冷酷さはどこからくるのかっていうのが、後半にわかる。イアン・マッケランの素性が明らかにされていく。ヘレン・ミレンの孫がイアン・マッケランと親密になりすぎるのを心配して、ヘレン・ミレンにあれこれ言うんすよ。

イアン・マッケランは信用できないぞって。調べたら、イアン・マッケランは実はドイツ人で戦争後のいざこざを利用してイギリス軍人になりすまして、英国人として生きてきたやつだった。

おお、これはナチ・ハンターものなのかなって思ったんだけど、そういう展開にはならなかったですね。イアン・マッケランはドイツ人だけどナチスではなかったみたいだし。

偽りの人生を生きてきたイアン・マッケランのことを信用できないと拒絶するかと思いきや、ヘレン・ミレンは逆にいっそう親密になろうとします。

なんてお人好しなんだって。イアン・マッケランはちょっと本気で彼女のことを好きになり始めてる。でも、詐欺はやってお金はいただきますよ、そのお金で引退してビーチで悠々自適の引退生活だって。

それで投資詐欺は成功。あとは彼女のもとを去るのみなのだが、口座を管理するキーパッドがなくなってることに気がついて彼女の家に戻ると、そこはもぬけの殻で、彼女が待っていた。

彼女が誰で、どうしてこんなことをしたのかが語られていく。

簡単に言うと復讐。彼女と彼女の家族の破滅をまねいた男に復讐するための計画だった。イアン・マッケランが若い十代のときにヘレン・ミレンの英語の家庭教師をやってた。

ヘレン・ミレンたちの姉にからかわれたイアン・マッケランは腹いせにヘレン・ミレンをレイプ。家庭教師を首になって、その腹いせにヘレン・ミレンの親を密告。

そのせいでヘレン・ミレンの家族は崩壊してしまう。

イアン・マッケランのほうは、もうそんなこと過去のことでなんとも思わず生きてきたんだけど、ヘレン・ミレンのほうはずっと忘れることができずに生きてきた。

まあ、ヘレン・ミレンはどん底から立ち直って、今じゃ成功してるみたいだし、ほんとの孫もいっぱいいて充実した人生、老後をおくってるっぽいんだけど、このことを決着つけずにいられなくて、イアン・マッケランを探して復讐することにしたみたいです。

最初に孫って言ってた男は、孫じゃなくて調査員。めちゃ優秀で、イアン・マッケランを調べ上げる。

しかし、よく見つかったなあ。イギリス人になりすましてるなんてなかなか探せないよ。彼女の主治医も友人が演じてた。イアン・マッケランの行方を調べ、探し出し、詐欺師を逆に騙す計画を考え実行する。

途方もない手間と時間と労力。だけど、それをしないと納得できないってことだよなあ。執念。

傷を負ったら、傷を負わしたものを倒すしか、その傷を癒やす方法はない。

そういう物語でした。

イアン・マッケランは全財産を奪われて、いや、10万ポンドだっけ、だけ残されて、詐欺の被害者、ボコボコにした仲間にボコボコにされて半身不随で病院で寂しい人生の最後の時間を過ごすことになる。

ヘレン・ミレンのほうは大邸宅で多くの家族や友人に囲まれて幸せな人生の最後を過ごす。キャッキャと水辺で遊ぶ孫娘たちに、気をつけて、案外深いからって声をかけるヘレン・ミレンが印象的ですね。

幸福を壊す危険は、日常のなんでもない瞬間に潜んでいる。だから気をつけてって。無邪気な子どもにはそれがわからない。かつての子供だったときの自分にかけた言葉のようです。



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