犯人でっちあげに加担して拷問的な取り調べをしてたけど、途中で反省した。いや、それで罪が償われるとは思えないし、気持ちが晴れることもないだろう。
長年の関係を裏切って新聞記者を密告したら、取り調べで拷問されて殺されてしまう。密告するけど、手荒なことはしないでくれと約束したっていうけど、そんな約束守られるはずがないのは主人公はわかってたはず。
なのに後で憤ってみせるのはなんか違和感あったなあ。なんか違和感なんすよねえ。主人公が悪事に手を染めるのは共感する。刑事で薄給。見切り品のバナナをお土産にして自分の分はないぐらい安月給。
嫁は耳に障害あるのかな、息子は足に障害あって暮らしは余裕ないし、未来の希望もない。そんなときに公安から手伝ってくれと言われて言う通りにしたら、ぽんと新しい車をくれる、息子の病院を紹介してくれる、大金をもらえる。
そりゃあ悪事に手をそめますよ。主人公は正義感のある普通の良い刑事なんだけど、悪事に染まっていくのは仕方ない。
賄賂をうけとって、甘い汁を吸った挙げ句が、嫁と新聞記者の死を引き起こす。それでやっぱり俺は悪党にはなれないって反抗しだすんだけど、それもどうなんだろうね。
主人公の描かれ方がどうもちぐはぐな気がしたね。現実でも日々、様々な悪事に手を染めた普通の人たちが捕まったという報道があります。
なんや悪いことする極悪人おるんやなあって思っちゃうけど、普通の人なんだろうね、ほとんどは。映画みたいに悪の誘惑に落ちてそこからまた戻ってくるというのは実際は難しいか。