いやー、全然覚えてなかった。こんなシーンあったっけ?っていうのがほとんど。液体爆弾とか出てきて、あれ?こんな話だったかなって、全然覚えてなかった。2000年の映画だから26年前。そりゃ覚えてないか。
覚えてたのは北朝鮮の女工作員と韓国の諜報員の男の悲恋だったということだけです。主要キャストはハン・ソッキュ、キム・ユンジン、ソン・ガンホ、チェ・ミンシク。
ソン・ガンホなんか韓国映画といえばこの人って感じの重鎮ですけど、このときはめちゃくちゃ若い。ソン・ガンホといえばうだつのあがらないおっさん役っていうイメージだけど、この映画ではしゅっとした若者でスタイリッシュな雰囲気を漂わせているのが意外でした。
ハン・ソッキュも韓国映画を代表するような役者になってますよねえ。このころは若くてフレッシュだ。チェ・ミンシクも今でも有名ですよね。
劇場公開当時、すごい話題にはなってたなあ。韓国映画からすごいエンタメ映画が飛び出した!みたいな感じで話題だったような記憶があります。
で、20数年ぶりに見た感想なんすけど、あんまりうまくはできてないって感じです。映画としての完成度は低いかな。やっぱり、当時、韓国映画でここまでエンタメにふりきったスパイ・アクション映画が作られたということが斬新で話題だったんだ。
物珍しさのインパクトがすごかったんだなあ。
当時、韓国映画にエンタメ系アクションのイメージがまったくなかった。そこにエンタメにふりきったアクション映画が出てきたもんだから、衝撃がすごかったんだ。
アクションシーンが手ブレがひどいカメラをグワングワン揺らす映像で見づらいし、話の展開が、あれ?なんか今、どうなった?みたいな変な感じのつながり方になってたりしてるし。
劇場みたいなとこで、ハン・ソッキュとソン・ガンホが偽の情報を流して、そこに北朝鮮の工作員チェ・ミンシクたちがノコノコやってくる。包囲されてるのに、工作員は包囲を突破して外で銃撃戦になって隊長と女スパイだけが生き残って逃げ延びる。
っていうシーンがあるんだけど、どうやって逃げたのかよくわからない。隊長が人質をとってるシーンがきりかわって、ハン・ソッキュが女スパイを尾行してるシーンになるんだけど、あの状況からどうなって尾行になったのか、あいだを端折りすぎてて違和感がすごい。
女スパイと男スパイの悲恋というか、悲しい出会いと別れのストーリーとして、うまく展開してない。後半の展開がうまくないように感じてしまう。
液体爆弾を奪った工作員がいろんなとこに仕掛けてそれを探して阻止するという話と、韓国情報部から情報がもれてるということでソン・ガンホがハン・ソッキュを疑うという話と、
そっちに時間が使われてて、女スパイの話がお留守気味になっちゃう。後半、キム・ユンジンが影薄くなっていなくなっちゃうんだよなあ。
ハン・ソッキュ、ソン・ガンホ、チェ・ミンシク、男たちの争い描写がメインになっちゃう。
なので最後の悲しい結末が盛り上がりにかけるんだよなあ。
ソン・ガンホとチェ・ミンシクの見どころに時間を使った分、キム・ユンジンのストーリーが弱くなってしまった。それがなんか残念でした。
最後さ、ヘッドホンで彼女が好きだったという曲を聞くハン・ソッキュというシーンになるんだけど、あの曲も効果的に配置されてはなかった。あの曲を前半で二人の幸せ時間のテーマ曲として印象付けてたら、
最後にあの曲がかかって感動ってなると思うけど、そういう感じには作られてなかったし。
うーん、やっぱ完成度はあんまり高くはないですね。荒削り。手ブレカメラでアクションの臨場感を出そうしてたり、映像的にも荒削り。
ストーリー展開や伏線の配置も荒削り。まだ完成には至ってない韓国映画のエンタメ力の原型をここに見る。
いやー、でも熱気はすごいある。しょっぱなの北朝鮮の特殊部隊の訓練シーンとかひどすぎてすごすぎるし。失敗=死の訓練を生き残った精鋭たちっていう表現を冒頭にぶちかますので、工作員たちが少人数で大勢に囲まれても切り抜けちゃうのもまあ仕方ないって思えるし。
やっぱりさ、実際の国の状況をストーリーに盛り込んでるから、妙なリアルさというか緊張感を感じてしまいますよね。
ここから20年とか30年とかで韓国エンタメは世界を席巻しまくりました。すごいもんだ。当時、韓国映画がアカデミー賞とるとかまったく思いもしなかった。韓国のミュージシャンがビルボードで1位になるとかもまったく思わなかった。
それがたったの数十年でそうなっちゃうんだから、なにがおこるかわかんない。