前半はけっこうスリルある感じでおもしろいです。連続殺人事件がおきてて、犯人は赤い車にのってて、凶器はサバイバルナイフらしいということぐらいしかわかりません。
主人公のテレビ局の記者は妊娠中の嫁と別れる寸前で別居中、仕事もうまくいかず誤報したということで首。偶然、局にかかってきた連続殺人事件の犯人が近所にいるという情報提供をきいて行ってみると……。
情報提供者がいうには、半地下の部屋の男があやしいと。部屋に忍び込んでみると、確かにあやしい。殺人のときの心情を書いたと思われるメモがあったり、血まみれの内臓があったりで、犯人に違いないと通報する。
犯人逮捕は近いと思った主人公は特ダネとして、持ち帰ったメモを犯人のものだとしてニュース番組で大々的に報道することを局長にかけあい、仕事に復帰。
センセーショナルに報道され、主人公は大スクープをものにした記者ということで、どんどん出世していく。運が向いてきたと意気揚々な主人公だが、すぐに犯人逮捕されると思っていたのに警察は例の部屋の男を捕まえない。
メモは小説の文章だとわかる、あやしい部屋の男は舞台俳優で血だと思っていたのは演劇の小道具のケチャップ、情報提供者の女は金目当ての嘘つき女。
特ダネだと思っていたけど、全部的外れで誤報だったというのがわかるんだけど、周囲はもりあがってるので、間違っているというのを言い出せない。
いつばれてもおかしくないとビクビクものなんだけど、ぜんぜんバレずにすむ。それで主人公は罪悪感を感じつつもなりゆきまかせでいきます。
どうにか取材を終わらせようと、犯人からのメッセージを偽造とかするだけど、逆にテレビ局の報道は過熱になってもっと騒ぎが大きくなります。
まあそれでほんとうの犯人から接触してきたりとかあって最後、危ない感じになるんだけど、主人公が犯人を刺殺して無事ハッピーエンド。
犯人を殺したのは主人公なんだけど、目撃者の勘違いで死んだ犯人は犠牲者だと思われて悲劇の人として悼まれたりするんです。
狂気の連続殺人犯なのに、世間では犠牲者と思われてる。真実とはほどとおいけど、それでみんな納得してる。
主人公の嫁が妊娠してたけど、どうも父親は別の男っぽいんだけど、主人公はDNA鑑定の結果を見ないで自分の子供として育てていくことを決める。
真実がどうかよりも、自分がどう思うのかのほうが重要だってわけ。
そしてなにごともなかったかのように、次の事件の取材に行く記者。うーん、最初はけっこうおもしろかったんだけど、中盤以降はいまいちだったかな。
終わり方も、主人公があまりにも罰をうけなさすぎで納得しづらかったなあ。
ひどすぎ、やばすぎ、自分の身を守るためとはいえ人まで殺してるんだけど、なにもなしっていうのはなんか納得できないっすけどね。
まあ、それが世の中だという皮肉なんだろね。実は真実なんか誰も知りたいとは思ってない、そうに違いない、こうあってほしいという願望が事実として定着していく。
主人公は誤報をしてもみながそれを誤報と思えば処罰されるけど、みなが誤報と思わず信じてしまえば逆に出世する。
子供も別の男との子供かどうか真実はどうでもよくて、主人公が自分の子供として育てると決意したことが重要だみたいな。