巻き込まれるっていうか、色ボケしてて周囲が見えなくなってて、命の危険も考えずに突き進んでるって感じです。ケイト・ブランシェットのことしか見えてない。
そんなに未練あるの?ってなんかそこまで執着するわけもよくわからなかった。ジョージ・クルーニーが危険に飛び込んでいくのを、がんばれとも思わないし、もうやめたらとしか思えないし。
なのであんまりおもしろくなかったですね。トビー・マグワイアがひどいチンピラ役で出てきたのがおもしろかったけど。
トビー・マグワイアはジョージ・クルーニーの運転手。ろくでなしで、戦時のどさくさにまぎれて物資の横流しとかやって儲けてるチンピラ。俺にとって戦争は幸運だったっていうチンピラ。さっそくジョージ・クルーニーの財布を盗んで身分証を使って悪さしたりします。
陰謀があるんだけど、なんかわかりにくいし。戦時下でユダヤ人だがナチスに協力していたという隠したい汚点。科学者の引き抜きをめぐる各国の思惑。
ケイト・ブランシェットの夫を、ロシアとアメリカが探してる。そんな重要人物じゃないはずなんだけど、なんでだ?って。ジョージ・クルーニーもその渦中に飛び込んでいく。
ケイト・ブランシェットに惚れてますから。なんだっけ、記者の助手としてケイト・ブランシェットを雇ってたときにいい仲になったとかだっけ。
今はケイト・ブランシェットは娼婦やってる。かつて深い仲だった女が今は娼婦で再会ってどういう気持ちになるんだろか。
運転手のトビー・マグワイアはケイト・ブランシェットと関係があって、彼女の夫の情報に金のにおいを嗅ぎ取ってソ連と取引しようとして、殺されて死体となる。
ジョージ・クルーニーにも命の危険がせまる。いろいろ警告っていうか、もう首突っ込むなって言われるんだけど、ジョージ・クルーニーは止まりません。
ケイト・ブランシェットに惚れてるからってことなのかな。結局、そこにいきつく話かな。
未練ある、まだ好きな女のためなら、命も惜しくないみたいな。
そういう男心を利用して去っていくケイト・ブランシェット。女のほうはすでに終わった過去。過去の男でしかないジョージ・クルーニー。というか最初からケイト・ブランシェットはジョージ・クルーニーを生き残るために利用していただけかも。
ジョージ・クルーニー寂しい~みたいな。
「カサブランカ」もそういう感じじゃなかったでしたっけ。未練ある男、過去の終わったことだとすっぱり切り捨ててる女みたいな最後じゃなかったっけ?
結局、お話としてはケイト・ブランシェットが夫と国外脱出しようとがんばってたところに、ジョージ・クルーニーが出くわして昔の女を助けようと余計なことしてみたみたいなことなのか。
ケイト・ブランシェットはユダヤ人で、収容所を生き抜くために同胞を密告していた罪から逃れたい。ケイト・ブランシェットの夫はロケット開発の科学者の秘書かなんかで、工場での奴隷労働や国家機密情報を知る人物で各国がほしがっていた。
最後パレードで夫が暗殺されたのは、彼がもってる情報が国外に流出したら都合悪い国がやったってことなのかな。
ソダーバーグ監督がモノクロで戦時下で男と女と国家の陰謀がからむサスペンスみたいなクラシックなのを一発やってみようって感じの映画でした。
死んでると思われてるやつが実は生きてるっていうのは、「第三の男」みたいでしたね。他にもなんかオマージュ作品あるかもしれない。
まあ、この映画見るより、カサブランカと第三の男を見たほうがおもしろいかもしれないね。
しかし、ジョージ・クルーニーはなんでそこまでケイト・ブランシェットに執着していたのかよくわかりません。
ケイト・ブランシェットは生き残るためにはなんでもやるっていう肝っ玉すわった女。密告も殺人も嘘も、娼婦になることもいとわない。ジョージ・クルーニーとも生存戦略のひとつとして関係をもってたにすぎないのでは。
それをジョージ・クルーニーはわかってるのに、なんか首突っ込んじゃう。強い女、バカな男。そういう感じにしか見えないなあ。