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『死と処女(おとめ)(原題:DEATH AND THE MAIDEN)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


ロマン・ポランスキー監督、シガニー・ウィーバー、ベン・キングズレー出演のスリラー映画。もともと戯曲なのかな。登場人物はスチュアート・ウィルソンをくわえて3人しか出てきません。3人芝居。

舞台は南米。なんかシガニー・ウィーバーが出てくるんだけど、すごく精神不安定で危なっかしい。手づかみでチキンを皿に盛り、食事を物置にもっていって床に座ってそこで食べる。そばにはいつでも撃てるように拳銃。

なんだこの人?って感じです。そこにスチュアート・ウィルソンが帰ってくる。嵐で車がパンクして通りがかった医師のベン・キングズレーの車に乗せてもらって来たのだ。ベン・キングズレーは帰り、シガニー・ウィーバーとスチュアート・ウィルソンが言い合いになる。

スチュアート・ウィルソンが調査委員会の委員長に就任したというニュースでもめる。もともとこの国は独裁政権の独裁者によって統治されてたようです。そのときスチュアート・ウィルソンもシガニー・ウィーバーも反体制運動組織に属してレジスタンス活動をやっていた。

それでシガニー・ウィーバーは連行されて仲間の情報を言うように拷問されたという過去があるのです。だからか、挙動不審でなにかに怯えるようなそぶりをしてたのは。

独裁政権が倒れ、今は新大統領のもとで新しい政権が樹立されてて、独裁政権下でおこなわれた違法な拷問などの調査がされているってわけ。

その調査委員会のポストについたスチュアート・ウィルソンはこれでいくらか当時の罪人を見つけて罰することができるからいいことじゃないかって思ってるんだけど、シガニー・ウィーバーは実際にひどい拷問うけたキズは癒えてなくて、新政権のこともあまり信用してないです。

まあ、それで帰ったはずのベン・キングズレーが戻ってくる。パンクしたタイヤを置きっぱなしだったから持ってきたよと。

こんな夜更けにわざわざ来てくれたから、ちょっと酒でも飲んで行ってくれってスチュアート・ウィルソンはベン・キングズレーを家に招き入れる。

そのやりとりを影で聞いていたシガニー・ウィーバーが何かひらめいて、シガニー・ウィーバーが変な動きを見せる。寝たふりしてこそこそ動き回って、ベン・キングズレーの車に乗り込んでビューンって走り去ってしまう。待ってくれ~おれの車をどうすんだ~ってベン・キングズレーが追いかけるけど、びゅーんって走り去っちゃう。

どっかのチンピラが車を盗んだと思ったら、シガニー・ウィーバーがいなくなってて、彼女が車で走り去ったのか?わけがわからなくて戸惑う男二人。

そのうちシガニー・ウィーバーも帰って来るだろって酒飲んで寝ちゃう二人。そのころシガニー・ウィーバーは車を崖に突き落として家に戻ってきていた。

そんで酔って寝ているベン・キングズレーの手足をしばって椅子にくくりつけて拘束します。なにするんだ、なにやってんだ~ってなるんだけど、シガニー・ウィーバーが言うには、拷問のときに立ち会っていた医師がベン・キングズレーだってわけ。

拷問されてたとき目隠しされてたので顔は見えなかったけど、声は覚えている。独特な言い回しや声は忘れない。こいつがあのときいた医者に間違いないって。

独裁政権がやってた拷問は、やりすぎて死なないように医者が立ち会って行われてたらしいんです。最初は、医師は味方のように優しくふるまっていたが、そのうちシガニー・ウィーバーをレイプするようになった。

ほんとだったらとんでもない鬼畜野郎。

でも夫のスチュアート・ウィルソンは、もう10年も前のことだし、顔も見てない、声だけでこいつだって確信できるとは思えない、勘違いじゃないのかって、シガニー・ウィーバーの言うことをあまり信用してません。

ベン・キングズレーも、わたしは無関係だ。嫁も子供もいる普通の善良な医者だって言うわけ。シガニー・ウィーバーはベン・キングズレーにあのときやったことを白状しろって迫るけど、人違いだ、わたしはそのとき国外の病院にいたって言い張る。

ベン・キングズレーの車にカセットのシューベルトの「死と乙女」があって、ほら、あのときあんたがよく聞いてたやつだよって迫るんだけど、ベン・キングズレーは勘違いだってがんばる。

嵐で停電して電話も不通で、3人は外界から断絶された空間で睨み合いになる。

シガニー・ウィーバーはこいつで間違いないとがんがんせめたてる。ベン・キングズレーは違うといいはる。夫はどっちなのかいまいち確信がもてずにフラフラします。

シガニー・ウィーバーを納得させるために、それらしい嘘でいいから自白するんだってベン・キングズレーにすすめるんだけど、シガニー・ウィーバーは嘘を見抜いてさらにかたくなになっていく。

埒が明かないって感じなんすけど、もう夜明けがせまっていて、政府から警護のための人間が家にやってくることになってるのでタイムリミットがくる。

ベン・キングズレーを始末するのか、解放するのか。

もう始末するってことでベン・キングズレーを崖につれていくシガニー・ウィーバー。ちょっと待ってくれ、電話が通じた、ベン・キングズレーが言うように外国のなんとか病院に電話して当時在籍していたか確認しようって夫は電話する。

そしてベン・キングズレーが言った名前の人がいて、その人に話きくと、ベン・キングズレーはその期間、こっちにいましたよって証言がとれる。

ベン・キングズレーが言ってたことはほんとうだ~って夫が崖に来て知らせるんだけど、シガニー・ウィーバーはそんなのよくあるこいつらがやるアリバイ工作で嘘だって言う。

もう崖から落とされるってなったとき、ベン・キングズレーはほんとうのことを白状しはじめます。

すらすらと当時のことを事細かにしゃべりだすベン・キングズレー。拷問に立ち会ってシガニー・ウィーバーをレイプしていた医者はベン・キングズレーだったのだ。罪の告白を聞いたシガニー・ウィーバーは気が済んだのか、そこから立ち去る。ベン・キングズレーを突き落とすことはせずに。

場面がかわって劇場でシューベルトの死と乙女の演奏を客席で聞いているシガニー・ウィーバー夫妻。ふと見上げると、ボックス席にベン・キングズレーが妻と子供たちと一緒に観覧している。おしまい。

冒頭にも死と乙女の演奏会を聞いてる映像が流れてたけど、あれはラストシーンだったのか~。

シガニー・ウィーバーにとって、ベン・キングズレーに罪を認めさせるということがどうしても必要だったんだな。

誰がやったのかわからない、正体不明のなにかによって拷問レイプされたという記憶のままでは、この先の人生ずっと正体不明の悪魔の姿に怯え続けることになる。

ベン・キングズレーという人間がやったことだとわかれば、苦しみを乗り越えて次に進める。だから、シガニー・ウィーバーはベン・キングズレーを殺さなかった。あのときの医者がベン・キングズレーだとわかれば十分だった。

という感じでしょうか。

3人による密室劇としてなかなか楽しめたかな。シガニー・ウィーバーが強すぎてちょっとどうかと思ったけどね。まあ、レジスタンスの闘士として、独裁政権と激しく戦っていたという人なので、あんぐらいはできるのかもって思ったけど。

車を崖に落とすときに、車が引っかかって落ちないから、シガニー・ウィーバーが押して落とすとか。ベン・キングズレーを縛り上げる手際の良さ。嘘を見抜くためにトラップを仕込んで話す賢さ。

こりゃそうとうすごい戦士だったんだって感じです。拷問は夫の情報を教えろっていう拷問だったけど、シガニー・ウィーバーは最後まで口を割らなかった。

戦時下に虐待するものされるものとして関係した二人が、戦後に再会してドラマが展開するっていうお話はけっこういろいろとありますね。

この死と乙女はサスペンス・スリラー度を強めで描いた感じかな。人間ドラマとしてはさほどって感じ。



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