一応、ミステリだと思うんだよね。違ったっけ?孤児の斉藤由貴がお金持ちにひきとられたけど、お手伝いとして奴隷労働させられてて、それを不憫におもった榎木孝明がひきとって育てる。
なんか日本の話とは思えない設定だ。昔のドストエフスキーとか森鴎外とかそういう時代の話みたいな設定です。孤児とか引き取るとか。いや、簡単に榎木孝明が幼い女の子を引き取ってたけど、そんな奴隷売買じゃないんだからってすごい違和感です。
手続きとかどうやったんだろみたいな。榎木孝明もよくわからんやつだ。普通のサラリーマンっぽいんだけど、なぜか家に専属のお手伝いさんがいて食事や掃除など身の回りの世話をしてもらっている。
大富豪の息子とかならわかるけど、普通のマンション住んでるしなあ。親友の世良公則は下宿暮らししてる。どういうやつらなんだか。
成長した高校生の斉藤由貴。北海道大学めざしてがんばれよってことで元気いっぱいに育ってます。
そんなときにかつて斉藤由貴をひきとって奴隷としてこき使っていた家の長女が榎木孝明のマンションに引っ越ししてきます。
なんかこの長女の人も意味不明なキャラというかなんというか。高飛車に斉藤由貴にあんたは孤児でわたしたちとは違うのよって嫌味言ってきたり、まだしてる。マウントお化け。
引っ越し祝いパーティーでなぞの前衛ダンスを披露。わー、さすがっす、すごいっすと男連中が褒める。斉藤由貴もすごいわ、やな野郎だけどこんな素敵なダンスもできる人なんだ、意外だったわとかなんとか感動。
どういうことだ?
高飛車変なダンスおばさんでしかないのだが……。斉藤由貴が飲み物を運び、少しして様子を見に行くと彼女は死んでいたのだ。
死んでる様子とかは一切うつしません。この映画、なんなのか、監督の美学なのか、映すべきものが写ってないシーンが多いです。
死んでるところとか、世良公則の部屋で水差しを見て斉藤由貴が驚くシーンとか水差しうつってないし。変な美学があるのかな。リアクションだけ見せたいっていう意図なのかもしれないけど、めっちゃわかりにくくて変な違和感だけが残る見せ方するんだ。
それが変な味わいになってて、おもしろいと思える人にはいいかもしれない。
まあそれで飲み物運んだ斉藤由貴が刑事のレオナルド熊に疑われてマークされたりする。榎木孝明にひそかに思いを寄せる斉藤由貴だが、子供としてもらわれた身だし、愛しちゃいけないんだって素直になれないみたいなのも描かれる。
榎木孝明の恋人に嫉妬したりする。
うーん、ミステリと青春ドラマの両方があるんだけど、どっちも中途半端になってるかな。
犯人は世良公則らしいんだけど、よくわかりません。ちゃんとわかるようには撮ってない。斉藤由貴が世良公則の留守に誕生日プレゼントを置くために部屋行って、なにかに気がつくシーンとかあるけど、なんなのかわからない。
世良公則が雪の夜の海で自殺しそうな勢いでテトラポットにのっかって、斉藤由貴が説得するみたいなシーンもあるけど、なんなのかいまいちよくわかりません。
世良公則は斉藤由貴が気がついてるのがわかって、情に訴えて一蓮托生の関係に持ち込もうとしたのか。だったら最低なやつだけど。
世良公則のすがすがしい棒読みセリフがいいですね。気持ちいい。
刑事のレオナルド熊の登場シーンもなんなんだか。フェンスの上に座ってんの。下校してくる斉藤由貴にフェンスの上に座って声かけるレオナルド熊。フェンスが意外と高くて、のぼるの大変だろって、なんでこんなとこ座ってんのって笑っちゃう。
なんなんだシーンがいっぱいだ。
川を泳ぐ斉藤由貴とかさ。なんなんだろうっていう撮り方するのが相米慎二監督の特徴なんだと言われればそうなのかもしれないけど、なんで?っていう理由がよくわからないから困ったもんだ。
ただただ変なだけ、わかりにくだけだから。
それで斉藤由貴は北海道大学に合格。祝いの席で突然世良公則が九州に転勤になるから斉藤由貴も一緒に来てくれと言う。どういうことだ?
とまどいながらも、イエスとこたえる斉藤由貴。榎木孝明もいいじゃないかと見守る。うーん、どうなってるのかこのひとたちって戸惑うばかりです。
公園で3人でキャッチボール。みんなけっこううまくていい球投げ合ってました。そこにレオナルド熊がやってきて、今度九州まで犯人追いかけていくから大変だ、犯人は庇ってくれてる人の人生をどう考えてんだみたいなこと言って去っていく。
そしたら世良公則が自殺。
手紙にはいろいろ書いてあって、榎木孝明を頼れとかなんとか、なぜ殺したのかみたいなことも手紙には書いてあったようだけど、映しません。
なんでだよ。そこはどうでもいいのかな。
ミステリっぽいんだけど、ミステリにはまったく興味なしなんだ、作り手が。
じゃあ、孤児とあしながおじさんの愛情物語のほうをちゃんとやるのかっていうと、そういうわけでもない。
最後に、斉藤由貴がひきとってもらった恩があるから、そういう男女の愛情とかはダメだと思ってたけど好きですみたいに、榎木孝明につめよられて告白。おしまい、だったかな?
よく覚えてないや。
1985年のほとんどデビューしてすぐの斉藤由貴を見たいっていう人むけの映画かな。