クリスチャン・ベール演じるフランケンシュタインが博士のアネット・ベニングのところに行って、花嫁を作ってくれと頼む。これがだるい。めちゃダラダラしてて退屈すぎてさっさと次行ってくれないかなって感じです。
じゃあ作るかってことで埋葬されたてのジェシー・バックリーを掘り起こして電気ビリビリでいっちょあがり。フランケンクリスチャン・ベイルとジェシー・バックリーが夜のシカゴを遊び回る。この描写も退屈で見続けるのが大変だった。
フランケンは映画好きで、ジェイク・ギレンホール主演の映画がお気に入りで真似して踊ったりとかするけど、退屈すぎてきついです。
というのも、彼、彼女のバックグラウンドが観客に提示されないまま、二人が遊んでる描写が続くからつまらない。知らない人のホームビデオを見せられてる感じ。
どんな人か知ってる人のホームビデオなら過去のこと、それまでの経歴と参照して見れるから遊んでる映像も意味がわかって楽しめる。
フランケンは有名だからみんなわかるだろってことなのかな。でも今もうフランケンシュタインなんか知らない人のほうが多くないか。名前は知ってるけどどんなやつかはよく知らんっていう人のほうが多そうな。
ジェシー・バックリーにはマフィアを密告しようとして殺されたっていう経緯がある。刑事のピーター・サースガードといい仲になっちゃったりして、証人になろうとしたけど、マフィアのボスは密告女の舌を切り落としてコレクションするようなやつでジェシー・バックリーも殺された。
っていう詳しい経緯を後半にピーター・サースガードが女刑事のペネロペ・クルスにセリフで説明して解説するシーンがありますが、なんでこんなセリフで説明するようなことしたんだろ。
映画の冒頭でピーター・サースガードとジェシー・バックリーの密告しようとして失敗、変な恋仲になっちゃってみたいなシーンを普通にやればいいのに、なんか匂わせというか、なんかあるんだろうなぐらいしかやらない、最初は。
なぜこんな後半になってから、セリフで簡単に説明するようなことしちゃったんだろ。冒頭にマフィアに楯突いて始末されたというのを簡単には見せてたけど、いや普通に刑事との関係とかそれまでの経緯とか詳しくやれよって思った。
それにさ、なんかモノクロのイメージ映像でジェシー・バックリー?が世の中に悪態をつくみたいな顔面アップ映像が冒頭からあるんだけど、意味不明です。
あれって作家のメアリー・シェリー?ジェシー・バックリーが一人二役してるのか、別人なのか、なんなのかよくわからない。
マフィアにいいように扱われて、邪魔になれば始末される、女はまともに人間扱いもされないということに対する怒りと女性作家はまともに相手されないという憤りが融合したみたいな?
なんもわからない前半にそんなの見せられてもまったく退屈でぴんとこないわけです。
冒頭でちゃんとジェシー・バックリーが死ぬ詳しい経緯を映像で語るべきだったっすね。
最後の最後のほうで、博士のアネット・ベニングが実はこういうことが過去にあってってこれまたセリフで解説するシーンがあります。
いや、だからそれを最初に映像でやれよって思った。クリスチャン・ベイルとジェシー・バックリーの過去を映画の最初にサクッと見せてから、怪物になって蘇ったボニー&クライドの逃避行をやってくれたらよかったのに。
そういう構成だったら、ただうだうだやってるシーンでも、二人の過去を知って見てたら入り込んで見れたと思うよ。
ただ遊んでるシーン見せられてもつらいんだ。
話の構成が悪かったですね。
映像はけっこうよかった。1930年代のシカゴ。暗黒街って感じのムード。クリスチャン・ベイルのメイクや演技もなりきりフランケンでおもしろかったし。
ジェシー・バックリーは顔色良すぎないかってちょっと思ったけどね。死にたての新鮮な死体だったから、色艶よかったのかな?
最後は男たちに蜂の巣にされちゃうジェシー・バックリーだけど、女刑事ペネロペ・クルスの粋なはからいで二人は復活したってことなんだろね。
エンドロールではジェシー・バックリーに感化されて、同じように顔にあざのメイクして暴れまわる女たちと刑事ピーター・サースガードによって、マフィアのボスがとらえられてるシーンが描かれる。
フランケンシュタイン映画、フランケンシュタインの花嫁映画、ボニー&クライド映画だと思ったら、最後は男たちの横暴に声をあげ立ち上がる女たちの映画になってた。
ペネロペ・クルスが男たちに無視されたり軽い扱いを受けたり、さんざんなめた態度とられるのも執拗に描かれてたし、一番やりたいのはそこなんだろうな。
確か、小説「フランケンシュタイン」の作者のメアリー・シェリーは、女性が書いた作品はまともに読まれないし評価もされない時代だったから、匿名で発表したとかでしたよね。
そのなんだ、理不尽な世界、性別によってなんの疑問もなく差別されることへの怒りみたいなのは当然あったんじゃないか。それを盛り込みたかったんだろね。
ビジュアルはよかったけど、いまひとつっていう残念映画だったかな。