何人か登場人物が出てくるオムニバス形式。ばらばらの話かと思ったら、最後にみんな接点があるっていう流れです。
新垣結衣はイオンで働く30歳手前ぐらいの女性。稲垣吾郎は検事。磯村勇斗は新垣結衣の同級生で両親を交通事故でいっぺんに亡くす。佐藤寛太は大学生でダンスサークルで踊る。東野絢香は男性恐怖症。
主要なキャストはそんな感じだったかな。新垣結衣が死んだ魚の目演技してるのがおもしろかった。イオンのベッド売場で働くシングル。晩飯は回転寿司。軽自動車でブーンって走って帰宅して速攻ベッドでオナる。
そしたらさ、水がおしよせてきて、部屋中が水浸しというかプールみたいに水に浮かぶ新垣結衣っていう映像になる。え?潮吹きってこと?「赤い橋の下のぬるい水」みたいな話なのかな?って思ったけど、そうではなく、イメージ映像だった。
なんか最初はよくわからないんだけど、見ていくうちに新垣結衣は水に異常な感情をいだく性癖の人だったのだ。
そして同級生の磯村勇斗も同じ癖をもっていた。高校時代か中学時代かだったか、水がふきだすのを見るために蛇口を壊して捕まったみたいな事件の新聞記事を知って二人は自分とおんなじ人がいるとひそかに共感をおぼえた。
それで取り壊しになる学校の蛇口をぶっ壊して、吹き出す水をあびて歓喜する二人という体験をした思い出がある。まあすぐに磯村勇斗が引っ越したので、それっきりになってた。
それが地元に磯村勇斗が帰って来ることになって、同級生の結婚式で同窓会も一緒にやろうってことで再会。それで二人がどうなっていくかみたいなドラマ。
佐藤寛太と東野絢香のドラマも描かれる。佐藤寛太はなんか苦しんでる。なんかの動画を再生しておかずに裸オナニーシーンがあって、特殊な性癖があって他の人とうまく関係できないことに悩んでます。
東野絢香は男性嫌悪性かな。父親や兄弟ですら気持ちわるく感じてしまう。でも好きになるのは男性で、うまく関係できないことで悩んでる。なぜか佐藤寛太には嫌悪感を感じないので、このひとと一緒にいたいもっと知りたいって接近していくけど
佐藤寛太は自分のことなんか誰にもわからないって拒絶するけど、思い切り気持ちをさらけ出してぶつかってくる東野絢香に心動かされて……みたいな。
稲垣吾郎は一般的なというか、これが常識でしょうっていう考えの持ち主。他のキャラクターが世間とずれてる自分に悩んでるキャラで、その対比としてでてくるキャラって感じです。
職業も検事だしね。自分の正しさを疑わない。正しいと思う範囲からはずれるものは、異常だと切り捨てて、そこで思考は停止する。そこから先へは進むことがない人。
家庭はうまくいってないんだよね。息子は登校拒否で学校行けなくなってる。嫁は子供の思うような生き方をしてほしいと、必死で不登校児を支援するNPOの集まりを探してきて稲垣吾郎と息子と参加したりする。
今の子供らは新世代なんです、学校に行けなくてもブログで記事書いてアフィリエイトで稼いだり動画で親より稼いだりする子がいますよってスタッフに言われるけど、稲垣吾郎はピンときてない。
なに言ってるんだよ、嫌だからって学校行かないのは逃げてるだけじゃないかって、ちゃんと学校行って働いて、そうやって生きるのが社会ってもんだろっていう考えで、それ以外はわからない。
奥さんが悲壮感まるだしで必死でちょっと感情剥き出しで変になってきてるのにくらべて、稲垣吾郎のほうはドライです。あんま困った感じでもない。
それでどうだっけ、新垣結衣は磯村勇斗が唯一の理解者なので近づきたいのだが、いきつけの回転寿司に磯村勇斗が女の子と一緒にめし食いにきてて、新垣結衣は隠れて車で磯村勇斗の家まで二人が行くのを尾行して、
部屋の明かりがついて消えてっていうのを見て、ムキーッってなって、磯村勇斗がこのままでは自分の前からいなくなっちゃうっていう恐怖からか、植木鉢を投げつけてガラスを割って逃げていく。
こわー。ホラー映画だ。新垣結衣が精神ムキーッってなって暴走するのを見るホラー映画。
ほんで大晦日かなんかにそばすすって、新垣結衣はどうでもよくなったのか、死のうと思って動画見ながら軽自動車のハンドル分解してエアバックかなんかを無効化して車を爆走させる。
看板に突っ込んでそのまま自殺しようとしたんだけど、ライトに自転車に乗った人がうかびあがって、とっさにハンドルきって激突はさけて停車。
自転車にのっていたのは磯村勇斗だったのだ。なんという偶然。そんで場面がかわって二人がビジネスホテルの部屋かなんかにやってくる。磯村勇斗はガムテームとなんかの薬品かなんかを袋にもってる。
なんかよくわからんけど、二人で自殺しようとしてるようなんだけど、あれこれこれまでのことを二人ではなしていくうちになんか希望がわいてきたのか自殺は実行されない。
また場面がかわってパン屋の喫茶コーナーで待ち合わせる二人。お互い同じ、人間には興味がない、水にしか感情がわかないフェチどうし、この世の中で生きていくために偽装結婚しませんかと磯村勇斗が提案。
それを新垣結衣はOKして二人の偽装結婚生活が始まった。
あとなんだっけ、東野絢香はどんどん佐藤寛太に惹かれていく。動画から佐藤寛太のスクショとか大量にして、ずっと画像見てる。もっと話したいって思ってるんだけど、佐藤寛太は迷惑がって拒絶。それでも東野絢香は自分の気持ちをぶつけてきて、
それでなんか佐藤寛太のほうも気持ちがほぐれたのか、あなたは大丈夫だよ、ぼくもわかってくれる人と会えそうなんだとこたえる。
稲垣吾郎の息子はYouTuberで動画あげて楽しくやってたんだけど、YouTubeの規約がかわって子供関係のチャンネルがバンされていき息子のチャンネルもバンされて奥さんはカリカリ。
ルールなんだから仕方ない、こんなことやってても仕方ないだろって稲垣吾郎は言うんだけど、奥さんはそういう突き放した態度が気に食わないのか、半狂乱になって騒ぎ出す。
稲垣吾郎にわーわー泣きながらむしゃぶりついて文句を言う奥さんと、揉み合いみたいになる稲垣吾郎。このへんのくだりの芝居がなんか不自然で笑っちゃうんだよなあ。
もめてる描写が下手というか、感情まるだしでぶつかりあってる人の動きの見せ方が下手というか。なんかゴローちゃんの動きがぎこちなくて、ちょっとくすっときちゃった。
そこに息子が登場して、お母さんをいじめるなって稲垣吾郎を怒った顔でにらむとか、もう見てられない。セリフもくさすぎるし、もめてる演技も変だし。
稲垣吾郎が、んんっんってなんかからだをよじってる演技するのが、笑えたなあ。深刻なシーンなんだけど。
自分は子役が苦手なんすよねえ。あの子役の一生懸命やってます的な芝居が、もうダメで、げんなりしちゃう、あれ見ちゃうと。
それでなんだっけ、あと稲垣吾郎と新垣結衣が偶然接触するシーンがある。コロッケ買った新垣結衣が歩いてるとクソガキの暴走自転車がぶつかってきて転んじゃう。それを稲垣吾郎が助け起こしてくれて少し会話になるシーン。
このやりとりはほっこりするシーンでよかったね。生活圏内一緒なんだ、変な偶然もあるもんだねみたいな違和感はあるけどね。
それからどうだっけ、新垣結衣と磯村勇斗は楽しくつつましい生活をやれてた。それぞれのペースでね。結婚したけどお互い恋愛感情は一切なし。
公園の水道蛇口をひねって、水だしまくってはしゃぐ二人とか、ダム行って大量の水がおちていくのをみて楽しむ二人とか。
新垣結衣が普通の夫婦の営みがどんなだか形だけでも知りたいといって磯村勇斗にセックスのまねごとをやってくれって頼む。形だけ正常位とかやってみて、これであってるのかな、よくわかんないやとかいいながら体を重ねる。
最後、体をあずける感じでわたしに覆いかぶさってみてってリクエストして、お、おうって磯村勇斗が覆いかぶさる。もう一人でいるということが考えられない、ずっと一緒にいたいと幸せを感じる新垣結衣。
うーん、わかってくれる人がそばにいるという安心感、幸福感ってことなのかな。
ここで終わればめでたしめでたしなのかもしれないが、終わらない。
磯村勇斗がよくみる動画のコメント欄に必ずコメントしてる人がいて、もしかしたらこのひとも同じフェチの人じゃないかって思ってDMおくって交流が始まって、同じ趣味だとわかって実際に会って動画撮ろうってなる。
他にも同じ趣味だと思われる人がいるからその人もさそって3人で会って動画撮りましょうってなって、集まったら佐藤寛太なんすよ。
磯村勇斗と佐藤寛太ともう一人の人と、噴水ではしゃいで動画をとる。水浸しの子供たちもそこで遊んでて子供らと水遊びに興じる3人みたいな感じの動画。
そしたらさ、3人目の男が水フェチじゃなくて子供目当てのやつだった。子供を買って動画とったりするような趣味のやつで、水フェチの二人とは違うフェチの持ち主だったのだ。
子供が水遊びする動画を水が見たくて見てた磯村勇斗、佐藤寛太。この二人がつながれたのはよかったのだが、そこに子供目当てで見てるやつがつながってしまった不運。
それでそいつは学校教師なんすけど、警察に逮捕されて、動画を送信した先の磯村勇斗や佐藤寛太も同じ犯罪をやってんじゃないかって疑われて逮捕されてしまう。仲間だろって。
それで稲垣吾郎が二人を尋問するってわけ。ここで稲垣吾郎と磯村勇斗、佐藤寛太、新垣結衣たちが交差する。
ぼくは水が好きなんですって佐藤寛太が言っても、稲垣吾郎は、はあ?言い逃れでおかしなこと言ってるだけじゃないかって理解できない。そんないいわけで逃げられると思ってるのかって。
まあ、理解できないよなあ。磯村勇斗を尋問しても稲垣吾郎はよくわからない。なに言ってるのかよくわからないみたいな感じです。
それで参考人として新垣結衣も稲垣吾郎が尋問するんだけど、新垣結衣が部屋に入ってきたときに、お互いはっとする。あのときの人だって。
それで話聞くんだけど、お互い平行線で理解が深まるということはない。新垣結衣がキレてる。負けないぞって感じかな。いや、やっと手に入れたものを絶対に失うまいと戦闘モードに入ってるっていうかね。
常識とか、普通の生き方とか、世間一般の感覚とかを言ってくる稲垣吾郎に、家庭はどうですかみたいなこと聞いたりするわけ。
コロッケのときに立ち話で、稲垣吾郎が奥さんが子供つれて実家に帰って今ひとりなので家ががらんとして寂しいみたいなことしゃべってたから。
事件と関係ないのでこたえられませんと言うが、今、調停中ですってぼそっという稲垣吾郎。
あなた常識とかなんとか、普通とかなんとか言ってるけど、奥さんや子供を失ってますよね、幸せじゃないですよね、生き方それであってるんですか、正しい生き方ってなんですか、みたいなことを新垣結衣は言いたいわけか。
新垣結衣は稲垣吾郎に磯村勇斗への伝言を頼む。そういうのは弁護士に言ってくださいって稲垣吾郎は言うんだけど、参考にどんな伝言ですかって聞く。
いなくならないから、だっけ。新垣結衣は覚悟決まってるってわけか。自分には磯村勇斗が必要。そこはなにがあろうと揺るがない。
普通という範疇からはずれてるのかもしれないけど、わたしはわたしの人生に必要な人を失わない。正しい生き方とされる生き方と、間違ってると言われる自分の生き方。どっちが幸福なんですかねみたいなことなのかな。
最後、部屋を出ていく新垣結衣。呆然と見送る稲垣吾郎。閉まる扉、おしまい、でしたっけ?
よくわからないけど、新垣結衣がおもしろかったって感じかな。死んだ魚の目。しかも新垣結衣ってでかいよね。180センチぐらいあるかも。めっちゃ怖い。
迫力あったなあ。
あとなんだろう、仕方ないんだけど、異常だと悩んでるキャラを描くからそうなるのはわかるんだけど、常に悩んでますみたいな顔させるのはどうなんって思う。
新垣結衣の常に死んだ魚の目、磯村勇斗の職場で孤立してる感じ、佐藤寛太のとげとげしい感じ、東野絢香のおどおどしててんぱってる感じ。ずっとそれなんだよなあ。でもさほんとに隠したいことがあって、自分の異常性に苦しんでるひとって、ばれないように目立たないように普通を装うような気がするんすけど。
必要以上に愛想よくしたり、周囲のグループからはずれないように気を使ったり、いつも陽気に道化を演じたり、そつなく社会にとけこもうとするんじゃないか。
あんな、あからさまになんかありますよみたいな態度とらないような気がするけどね。
まあ、みんな限界ギリギリで演じる余裕がなくなってたということかもしれないけど。それに映画だから絵でわかるように表現しなきゃいけないから、いかにも悩んでますみたいな挙動をとらせるしかないかあ。
文章なら内面や気持ちを描写できるから、表向きは常識人で中身は違うっていう描写がやりやすいけど、映像だとそうはいかないもんね。
新垣結衣が妊婦のうざいやつに、あんたが一人だからきをつかって話かけてやってるのに、なんだその態度、嫉妬してんのかとか難癖つけられてブチギレてたのとか、
怖くておもしろでよかったですね。
いやー、でもほんと生きづらいっていうのを見せられただけで、辛い映画だった。