満島ひかりのいきり倒した演技とか。キャラ無理やり立ててる感じ。テレビドラマってそういう見せ方やるじゃないすか。おもしろ演技させてキャラクターのおもしろさでひきつける。
じっくりキャラクターの人となりを見せていくみたいなことやらない。見てすぐわかる奇人みたいなのをやる。やっぱ片手間でなにか別のことしながら見るのがテレビだから、そういう短時間で濃いやつやるんだよね。
そういうのって映画って言われても、映画っぽくないというか、映画のムードがないから苦手なんだ。この映画はテレビドラマの文法で作られてるし、マンガの文法も使われてる。映画ではないんだ。マンガドラマだ。
音楽もよくなかったなあ。変な妙なスキャットの劇伴で、なんだろみたいな。ドドーンみたいな。大きな音だして気を引く系。
お話は物流倉庫のお話。モデルはAmazonかな。Amazonみたいな企業DAILY FASTの物流倉庫から発送された荷物が爆発する事件が起きる。次々と爆発する。犯行声明らしきサイトには1ダースの爆弾があることが匂わされていた。
新しい倉庫長として赴任してきた満島ひかりは、部下の岡田将生と倉庫の稼働を止めないようになんとかやりくりしていくのだが、犯人は誰か、犯人の目的は、爆弾を仕掛けた方法は、謎をとくのが先か、爆弾が爆発しつくすのが先かみたいな。
最初、満島ひかりはかなりやな野郎なんすよ。いかに物流を止めないか。もうすぐブラックフライデーでセールで稼ぎ時だし、爆弾騒ぎで会社の株価に影響あると困るから、どうにかこうにかごまかしごまかしやっていこうみたいな。
まあ、人死んでるけど、知らない人だしねみたいなドライなビジネスマン。そんな満島ひかりに部下の岡田将生は反発を覚えるけど、上司なので仕方なく言う事は聞く。
あからさまに、納得いきません、ぼくはあなたのことがわからない、みたいなわかりやすい演技してくれます。
Amazonじゃなかった、デイリーファーストから出荷された荷物の爆発騒ぎが大きくなっていく。倉庫作業の様子や、配送を担当する個人ドライバーたちの様子なども描かれていく。
社会派気取りかみたいな。配達を担当する配達会社は運賃を買い叩かれ、さらには末端で商品を運ぶ運送ドライバーは安い賃金で運ばざるを得ない状況を描き出す。
でもそんなシリアスな感じには見えないんだよね、全体のトーンが。無差別爆弾テロおきてるのになんか緊張感そんなにないんだ。
麻生久美子が警察のおえらいさんで制服着て出てきてたけど、なんだか時効警察みたいだった。刑事コンビで星野源と綾野剛がでてくるんだけど、ちゃらい軽いノリの刑事コンビでなんか変だった。
司法解剖のチームが出てきて、なんかいきがったやりとりを仲間うちでやって、なんだか内輪ネタでついていけなかった。あれってなんかあるんかな。なにかのドラマのオマージュかなんかなのか。
それで捜査がすすんで、どうも過去にその倉庫で飛び降り騒ぎをおこした元社員の男が犯人候補に浮上する。満島ひかりはその社員の社内データベースの情報を警察が知る前に削除しているので、岡田将生はあやしいと感じて満島ひかりが犯人だと思う。
そしてもうやめましょうって熱演して自首をすすめるんだけど、満島ひかりははぐらかし、そんなことより買ったたこ焼きゲームをしようと箱をあけようとすると、カチッと音がして、これが爆弾だ~ってなる。
どういうこと?なにこれ?ぼくはホワイトハッカーやってたんですとか言ってて笑っちゃった。警察呼んで爆弾処理して、満島ひかりは犯人ではなく、アメリカの本社から派遣されてきてる人間で、満島ひかりは本社の意向に疑問を感じ、過去に倉庫であった飛び降り騒ぎのことをさぐっていたのだ。
完全に観客をミスリードするためだけに、満島ひかりがあやしい動きする。
結局、犯人ってなにがしたかったんだろう。復讐?どういうことなのか、復讐になってないような気がする。爆破するなら倉庫を爆破しろ。デイリーファーストの本社を爆破しろ。
なんで商品を買った人を無差別に殺すのか。何?買い物するお前らがいるからベルトコンベアは止まらないんだ、買い物するお前らが憎い!ということなのか。
というか、恋人は死んでなくて意識が戻らない状態で今も生きてるんじゃないか。
だったら恋人のそばにい続けろよって思ったけど、なんでこんな犯行をおもいついて実行したんだろ。まったく意味わからなかった。恋人が死んでしまって、自暴自棄、会社や終わらない負のループを逆恨みとかならまだわかるんだけど、生きてるしなあ、植物状態とはいえ。
しかも最初の爆発で犯人は自殺していた。
最後の爆弾はシングルマザーのところに配達された荷物。幼い娘二人が母親に秘密で誕生日プレゼントを買っていた。それが宅配ボックスにいれられたままになってて、シングルマザーはまだ開封してなかった。
危ない!急行して箱をあけるまえに止めるんだ~って宅配のおじさんとその息子が急行。ちょうど宅配ボックスからとりだして、部屋で開封しようとしていたところで、宅配おじさんが乱入して箱を奪い取って、
洗濯機の中に箱をぶちこんで爆発して無事でことなきをえる。洗濯機まだ使えますかと聞くシングルマザーに、すいません、もう部品もないし修理もできないので使えませんねという宅配の息子。
この宅配便の息子の人がもともとつとめていた会社が作っていた洗濯機らしいです。コスト考えずに丈夫に作ってたから倒産かなんかしてしまって、父親がやってる宅配を手伝うようになったみたいな背景があった。
それがここでこうつながつのか~って、無理やりやないかーい。こういうのってなんだろ。伏線回収とかそういうことなのか。無理やり関係作ってるだけに思えて、うまい!とは思えないんだよなあ。
犯人死亡で不在のまま事件は終結。配送センターのベルトコンベアーは動き続ける。運送会社が結託して安い運賃ではひきうけないとデイリーファーストと交渉。運賃は前よりましになったが、根本的なことはなにも変わらない。
満島ひかりは会社をやめることにする。岡田将生にあとは丸投げだ。
このシステムからは逃れられない。死ぬまで我慢してシステムのなかにいるか、おりるしかない。まあ、おりたところで間接的に関わり続けることになるから出口はないってことだけど。
なんだかなあって感じです。これはふだんテレビドラマを見慣れてる人むけだと思った。映画のムードをもとめて見るとどうもテレビドラマ的な映像やノリに入り込めない。
登場人物のいきり倒したセリフや行動のやりとり。仲間内での軽口の応酬。そういうのはなんも知らずに見るときついもんがあるし。