見終わってなんだかスティーブン・キングみたいだ、「IT」みたいなシーンもあったし、妹が黄色いレインコート着て自転車こいでんのとかさって思った。そしたらさ、原作のジョー・ヒルっていう人がスティーブン・キングの息子だった。
どうりでキングっぽいわけだ。平凡な片田舎の町、犠牲になる子供たち、子供たちが勇気をもって悪に立ち向かい打ち勝つ。昔、スティーブン・キングがよく書いてたね、そういうの。
息子も同じ路線で小説書いてるのかあ。小説家で親の芸風受け継ぐとかあるんだね。
舞台は田舎町、時代は70年代か80年代か。みんなロンゲなのよ。少年たちが全員、髪の毛が長い。行方不明になる子供が何人も出てくる。人さらいがいるらしいと町の話題です。
主人公はメイソン・テムズ。妹がいて、父親と3人家族。なんか父親は神経質で子供たちにピリピリしてる。家庭の雰囲気悪い。
野球でメイソンからホームラン打ったブルース・ヤマダが行方不明になり、いじめっ子から守ってくれるワイルドなやつも行方不明になる。
それでメイソンの妹のところに刑事が話を聞きに来る。なんでかというと、妹が見た夢の話をききつけたから。妹は夢で黒い風船をもった男が子供をさらってるというのを見たと友達に話た。
黒い風船のことは公開されていなかったので、刑事は妹がなにか知ってる、なにか見たとか聞いたとかしたのではということで話を聞きに来たわけ。
妹にはそういう超能力があるみたいです。予知夢というか明晰夢というか。その能力は母親ゆずりのもので、母親はその能力のせいなのか精神不安定になって最後は自殺したらしい。
そういうことがあったから、父親はピリピリしてて、妹が夢の話をするのを嫌ってて、もう夢の話はするなって折檻したりします。
この妹ちゃんはけっこうすごい根性あるんだよね。兄貴がいじめっ子にやられてたら、そこに飛び込んできて石でいじめっ子ぶん殴ったり、自分も殴られて血流したり。
まだ小さいのに兄よりよっぽど根性ある。
なんかさ、面白かったのが、子供たちがすげえ好戦的なのよ。血の気が多すぎる。道端で子供同士がケンカ始めたら、まわりにギャラリーがいっぱい集まってきて、
みんな、もっと殴れ!とかもっとやれ!とか囃し立ててるんだ。少年だけじゃなくて、女の子たちもそんな感じなんすよ。なんか荒れてる町だなあみたいな。
父親が兵器工場かなんかで働いてるみたいだから、みんな荒っぽいのかな?
まあ、そんな感じで主人公の日常、さらに増えていく行方不明の子供っていう描写があって、主人公のメイソンがさらわれちゃう。
あやしいバンの男に拉致されてしまう。目を覚ましたらどっかの地下室。マスクかぶった誘拐犯。監禁されちゃう。
壁に黒い古い電話がついてて、壊れてるからどこにもつながってないと誘拐犯は言う。でもメイソンに電話のベルが聞こえるのです。壊れててどこにもつながってないはずなのにって受話器をとると、誘拐犯に殺された犠牲者たちとつながってる。
霊界電話。
それでことあるごとに電話かかってきて、犠牲者たちがかわるがわる電話で話す。おれはあいつにやられた、だからこれはするなとか、あそこにあれ隠してるから使えとか、メイソンに助言する。
この電話で死者と話して監禁から脱出していくっていうのが、この話のおもしろポイントですね。ただの誘拐犯監禁ものじゃない。スピリチュアル要素を合体させた。
これはまさにスティーブン・キングの芸風。
それで電話の助言もあって一度は家から抜け出せるけど、つかまってまた地下室へ戻される。妹のほうは夢をもとに調べてて、犯人の家をさがしている。
妹の夢も犠牲者たちと接続してて、だんだん、はっきりとしたヒントがでてくるようになってました。家に特徴的な木があるとか、番地とかそういうのとか死んだ犠牲者達がメッセージをおくってくる。
そんでメイソンは一度出たのに連れ戻されて意気消沈。壁をほって隣の部屋の冷蔵庫の裏蓋をとって脱出しようとしたけど、冷蔵庫が開かずに出られない。
もうだめだって心が折れたときに、また黒電話がなって話すると、相手はいじめっ子から守ってくれてたワイルドなやつです。おれが言ったことおぼえてるか、
自分の身を守る方法を見つけろって言ったよな、今がそれだってはげます。電話の受話器に土を詰めて重くしろ。
それを武器にしてやつをぶちのめせって励ましてくれる。そうだ、ステップをふんでかわしてかわして踏み込んで殴る!かわしてかわして殴るって、霊になった友達と一緒に練習です。
熱いですね。この展開。この映像。
誘拐犯の地下室で、幽霊と一緒にリベンジの作戦を考えてシミュレーション。
それで最終決戦のときがやってくる。監禁されてた家には、誘拐犯の弟が入り浸ってて、連続誘拐事件を調べてたのです。無職で暇だから調べてたんだけど、自分の兄が誘拐犯で、家に地下室があって子供が監禁されてるとは気がついてなかった。
だけど、地図とか資料とかいっぱいそろえて、分析とかしてたら、地図を見てなにかに気がつく。事件がおきてる場所から犯人の行動範囲を考えると、この家の付近が犯人のアジトと考えるのが妥当とかなんとか、気がついて、
まさかうちじゃねえだろって地下室におりたら子供がいてびっくりする弟。兄貴は今でかけてるから助けるといったところに、誘拐犯がいて弟をぶっ殺す。
弟かわいそう。バカだけど。
そして最終バトル。シミュレーションどおりに誘拐犯をボッコボコ。犠牲になった子供たちの怨念パワーもあってメイソンが誘拐犯を絞め殺してフィニッシュです。オーバーキル。
外では妹の夢の情報から警察が動いて家を捜索していたが、空き家で地下室には子供たちが埋められていてメイソンはいなかった。
この空き家の向かい側の家がメイソンが監禁されていた家だったのです。
家から出てきたメイソンがかけよってくる妹と抱き合って無事を喜ぶ。父親も来てて、今まで悪かったと子供たちにあやまって泣く。
刑事がその場で記者会見して、誘拐犯の家はふたつあった、犠牲者を埋める空き家と監禁する家とって事件のあらましを報道カメラに話す。
場面がかわって事件後の学校。登校してくるメイソンに同級生はみんな一目おいてひそひそ噂話してる。あの誘拐犯をやったんだって、2メートルもあるやつをぶっ倒したってとか尾ひれがついてる。
いじめっ子たちはやべえやつ来たって目を伏せて、もうちょっかいだしてこない。
メイソンはこの状況をまんざらでもないって感じで微笑む。おしまい。
いやー、子供が主役の青春映画だった。誘拐犯のほうは単なる脇役でぜんぜん深堀りはされないし、登場時間も少ないです。謎の存在。
マスクの意味もよくわからない。最後にマスクをとられてめっちゃあせってたけど、なんかあのマスクに意味あったんだろね、設定としては。
マスクをかぶることで人さらいになる、別人格になるとか、呪いのマスクとか、なんかあるかもしれないけど、映画ではまったくふれられない。
そこを不満に思う人もいるかも。演じてるのがイーサン・ホークなんだけど、まったくイーサン・ホークってわからなかった。顔がはっきりうつるシーンないから、誰だかまったくわからない。よくイーサン・ホーク出演したねって感じ。
まあでもさ、子供たちの友情というかさ、死んじゃったけどやり返すために電話をつかってメイソンに託すっていうかさ、奇妙な友情の物語としておもしろかったですね。
青春映画だ。