雰囲気は刑事ものみたいな感じです。連続猟奇殺人があって、謎のメッセージがバットマンに残される。犯人からバットマンへの挑戦状。それでバットマンが犯人に翻弄されながら、犯人に迫っていくという刑事ものみたいな作りです。
デヴィッド・フィンチャー監督の「セブン」を連想するような話と映像の暗さでした。刑事が猟奇的殺人を捜査していくが最後に犯人にたどり着いたとき、犯人の術中にはまっていたとわかるみたいな。
犯人が主人公にシンパシーを感じている。お前はオレの同志だみたいな。バットマンのほうはそんなふうには思ってないんだけど、まあ、客観的に見たら確かに似た者同士だねみたいな。バットマンも勝手にコスプレして夜な夜な悪党をぶん殴って回ってる危ないやつだから。
でもさ、セブンみたいな映像といっても、ぜんぜんセブンのほうがいいけどね。セブンは暗いムードのざらついた映像がスタイリッシュだったんだけど、このザ・バットマンは暗いのよ。ムードがじゃなくて、映像が暗くてなにをしているのか見えなくてよく写ってないところが多かった。
最近の映画に多いんだけど、夜とか闇とかのシーンをほんとに真っ暗にうつしてるのありますよね。あれ、なんであんなに見づらい映像にするんだろうって不思議なんだよなあ。流行りですかね。暗くてよく見えないのがかっこいいみたいな。
表情がよくわからないし、やめてほしいんだけどな。
刑事ものといってもバットマン映画お決まりのお約束のシーンはやってました。格闘とカーチェイス。
今回のバットマンの格闘戦の様子はスタイリッシュさはまるでなく、泥臭い格闘でした。格闘というより、力任せに殴りまくるって感じです。ワルたちの攻撃も華麗にかわすというより、真正面からくらってスーツが丈夫なので大丈夫みたいな。
やっぱり厨二病っていう言葉がピッタリくる。うおー、むかつくやつはボコボコにしてやんよ~ボコボコボコみたいな。攻撃をけっこうまともにくらうのも、くらっても傷ついてもそれでも倒れないオレかっけーみたいなのを感じる。
ジャンプマンガの主人公みたいだ。
人付き合いもちゃんとできないし、ろくなやつじゃない感じがよかった。そういう厨二病のバットマンが厨二病の犯人の挑戦状をうけとって捜査していくというキャラと設定はよかったです。
よくなかったのが、変な恋愛要素。キャットウーマンとラブいことになってましたけど、なんでそうなるのか全然わからない。キスしたりしてたけど、いらんかったなあ。あとカーアクションもあるんだけど、いるのかなみたいな。
ペンギンがバックミラーごしに爆発にまきこまれてバットマンが死んだと思って喜んでるところに炎の中からバットモービルが飛び出してきてやべえってなるのはおもしろかったけど。
闇夜にまぎれて変態コスチュームを着て悪党をボコボコにぶん殴る活動を始めて2年ぐらいでしたっけ?バットマンがヒーローとしてはまだ認知されてなくて、あぶないおかしなやつとして名前がちょっと知られてるぐらい。
それが最後に水浸しのところで子供や市長に手を差し伸べて、その手をつかんでもらって、トーチで先を照らしながら人々を避難させていくっていうシーンで、バットマンが正義の存在であるというのがこれから浸透していくんではないかという展開はきれいでした。
うーん、まあでも長いよ。長過ぎる。それにヒーローのダークサイド面を描いて、悩んでますみたいなのをやるのはもう見飽きたし。
バットマンやアメコミヒーローもの映画が好きな人にはおすすめですが、そうでもない人にはちょっときついかもですね。